施工事例

東京都福生市 屋敷内のケヤキ大木の買取伐採

令和3年3月31日実施

福生市にお住まいのお客様より、自宅敷地裏の斜面に立っている目通り310㎝のケヤキの伐採の依頼がありました。

以前は敷地内に複数のケヤキがあり、この木だけはお稲荷さんのご神木として残していたものの落ち葉の管理等が大変になっていることから早いうちに伐採したいとのことでした。

また、斜面下側へ蔓延った根が土砂の流失でむき出しになって腐食しており、裏の隣家の方向へ万が一の倒木も危惧していたようでした。

見積のご依頼をいただいたのはすでに3月下旬に差し掛かっており材木としての伐採時期では遅い状況でしたが、優良なケヤキでしたのですぐに伐採することにしました。

ケヤキは敷地内の母屋裏の斜面に立っているためクレーンを満足に接近させることが難しく、依頼人様の敷地内からアプローチする場合には庭または街道側の貸し駐車場にクレーンを設置する必要がありました。

依頼人様敷地内の両者からではケヤキまで距離があるため枝しか吊り伐りすることができず、25tクレーンでも幹は満足に吊り伐ることができない状況でした。

実際には道路事情から庭へは25tクレーンを搬入することができず、街道側の貸し駐車場へ25tクレーンを搬入する場合には鉄板等で養生する必要がある上に幹を長材で搬出することもできない状況でした。

依頼人様の敷地外からケヤキへ最も接近できる方法として、隣接するご近所様の自家用車用駐車場に16tクレーンを搬入することで、依頼人様の敷地内から作業する場合よりも短い距離でケヤキに接近することが可能でした。

この駐車場は傾斜のある三角地で自家用車用のため決して広くはなく、スペースの都合上25tクレーンを搬入することができず、16tクレーンが十分に展開する分のスペースとあと少しの広さしかありませんでした。

このため枝処理作業には広いスペースが必要なので、枝下ろし作業時はクレーン共々庭から作業して幹伐採の時だけ三角地駐車場を一時お借りして作業することにしました。

これら様々な条件の下、作業には非力なものの16tクレーンを搬入してまずは庭から枝下ろし作業を開始しました。

以前に枝下ろししている木なので細い萌芽枝と元々の太枝があるだけで、クレーンとの距離が離れているものの大きい状態で吊り下ろし、10時前までに枝下ろしは終了しました。

廃棄する枝はダンプに積み込み、太枝伐採材は原木運搬車に積み込んで庭からの作業を終了し、昼前にクレーンを三角地駐車場へ移動して設置しました。

午後一番で2人が太枝伐採材を積んだ原木運搬車で一旦帰社し、後程伐採の2番玉を積み込むために貯木場へ荷下ろしに向かい、同時に胴木を運搬する原木専用運搬車も取りに帰りました。

原木専用運搬車も周辺の道路事情から依頼人様の庭まで搬入できないことで、作業中停め置くことができないので積込の時に合わせて来るようにしました。

その間に3人で2番玉と元木の伐採に取り掛かり、会社と現場は30分以内の距離なので伐採が完了した時点で会社で待機していたトラック2台を呼び寄せ、迅速に積込して全作業を終了しました。

伐採木の新芽は周囲の他のケヤキより芽吹きが遅い状況でしたが、胴木の重量は水分を多く含んでいる証拠として冬季時の想定重量よりも5%以上重くなっていました。

材は樹齢150年クラスの良いものでしたが幹の有効長が5m台と少し短く、長材を採ることができないのでケヤキを買取して伐採費を値引いたにも相殺までは至らず、一部の伐採費はご負担いただく形となりました。

今回のように材質が良くて太くても幹の短い材や条件によって大きく搬出できない材、売れ筋や注文材のサイズに合致しない材は高値で買い取りできないので、伐採費を相殺以上とすることが全体的に難しくなっています。

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伐採木

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太枝吊り伐り①

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太枝吊り伐り②

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枝処理作業

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2番玉胴切

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元伐り

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元木吊り出し

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元木吊り倒し

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元木伐採材積込

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元木伐採材搬出

 

埼玉県さいたま市中央区 神社境内のケヤキ大木等5本の伐採(3)

令和3年3月20日実施

さいたま市でのケヤキ大木等伐採の続き記事です。

当初は昨日中にケヤキ大木2本も伐採だけして帰社する予定でしたが、チェーンソーの刃トラブル等から4日目に延期したので、朝より幹の伐採に取り掛かりました。

まずは、目通り370㎝ケヤキの根元に付いている大きな木の玉を丁寧に切除して、置物となるよう加工するために当社へ持ち帰るようにしました。

目通り370㎝ケヤキから伐採して全幹で吊り倒し、続いて目通り360㎝ケヤキも同様に全幹で伐採して吊り倒しました。

目通り370㎝ケヤキは根張りに肉が残っているものの芯はカステラ状に腐っており、目通り360㎝ケヤキは根元でも肉薄の土管状態となっており、両者とも伐採には時間が掛かりませんでした。

根元にはサルノコシカケが付いていており、また石挽き防止のためこれらも根張りの高い位置からの伐採を了承いただいて伐採しました。

目通り370㎝ケヤキは自身を支えるために重要な広場側の根張りはまだしっかりしていたものの、道路側の根張りと芯は完全に腐っていました。

吊り倒し後の打音検査からは幹中間付近は腐っていないと思われるものの末口側からも経年腐食が入っており、中間部が無傷で使えるかは玉切してみないと分からない状況でした。

目通り360㎝ケヤキは広場側の根張りが完全に朽ちており、内部は土管状態で枝付きの立木ではトップヘビーな状態となっていたので、いつ倒れてもおかしくない状態でした。

立ち合いの総代様、近所の方々など見物の人からは、今までの台風などの大風で倒れることなく、大惨事となる前に伐採して本当に良かったと皆様が口にされておりました。

目通り370㎝ケヤキは16tクレーン以上での作業が必要な重量でしたが、目通り360cmケヤキは中身がスカスカでミニラフターでも十分伐採可能な重量でした。

両ケヤキの胴木は腐食のため重量的には重くはないものの根張りが大きく、元木は1台に1本しか載らないので原木専用運搬車2台で搬出しました。

目通り360㎝ケヤキは曲がりで途中から玉切したので、2番玉を運搬するために別の原木運搬車も持ち込んで3台でケヤキ胴木伐採材を一斉に引き取りました。

伐採と積込で午前中一杯かかり、午後は運搬して当社貯木場へ搬入して全作業を終了しました。

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目通り370㎝ケヤキ元伐り①

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目通り370㎝ケヤキ元伐り②

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目通り370㎝ケヤキ胴木吊り上げ

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目通り370㎝ケヤキ胴木吊り倒し

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目通り360㎝ケヤキ元伐り

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目通り360㎝ケヤキ胴木吊り上げ

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目通り360㎝ケヤキ胴木吊り倒し

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目通り360㎝ケヤキ元木伐採材

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目通り370㎝ケヤキ伐採材

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目通り360㎝ケヤキ2番玉伐採材

 

埼玉県さいたま市中央区 神社境内のケヤキ大木等5本の伐採(2)

令和3年3月19日実施

さいたま市でのケヤキ大木等伐採の続き記事です。

2日間で境内奥での伐採作業を終了し、3日目より広場の大木伐採のため25tクレーンを搬入してケヤキ大木2本の枝下ろしから作業を開始しました。

以前にも造園業者様が境内に25tクレーンを搬入しており、広場の中でも車が頻繁に出入りしている箇所は25tクレーンでも一切沈下することはありませんでした。

目通り360㎝ケヤキの枝下ろしから取り掛かり、住宅が近いので8時半以降から作業を開始して1時間少々で枝下ろしを終了しました。

幹途中から生えた太枝を削ぎ落としたところ付け根にも樹幹内からの空洞が出現し、内部を覗くと幹は土管のように肉薄な状態になっており、予想よりも激しい腐食となっていることがわかりました。

休憩を挟み、昼までに目通り370㎝ケヤキの枝下ろしも完了して、午後からは昨日残した目通り350㎝ムクの元木伐採に取り掛かりました。

神社の創建が1700年過ぎとなっており、樹形も含め創建当時に植えたものではないかと樹齢は300年と予想していましたが、太枝の年輪から少々若く250年程度と推定しました。

広場の伐採木周辺は雑踏が多く、子供の遊び場にもなっている影響から木の根張りには石や砂が詰め込まれており、切り株を低い位置で切れないことを了承していただいてから伐採しました。

地面からある程度高い位置でチェーンソーを入れてもすぐに異物を伐ってしまったようで、切削速度が落ちて非常に手こずりながらもムクを吊り倒しました。

チェーンソーの刃も切れなくなり、伐採材もちょうど原木専用運搬車1台分となったことで、かなり時間が早いながらも3日目の作業を終了して撤収しました。

帰社後には切れなくなった90㎝のチェーンソー等の目立てが待っており、周囲が暗くなるまで刃の修正には時間がかかりました。

元々は追加作業無しの伐採では3日間で伐採自体は終了する予定となっていましたが、ケヤキ大木の搬出には原木専用運搬車2台以上を持ち込む必要があったので、4日目を搬出の日として確保していました。

このため、3日目までに無理矢理伐採する必要がなかったので早上がりとしました。

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ケヤキ大木伐採木(道路側より)

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ケヤキ大木伐採木(境内より)

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目通り360㎝ケヤキ枝吊り伐り

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目通り360㎝ケヤキ太枝吊り伐り

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目通り360㎝ケヤキ太枝吊り伐り後

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目通り370㎝ケヤキ枝吊り伐り

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目通り370㎝ケヤキ太枝吊り伐り

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目通り350㎝ムク元伐り

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目通り350㎝ムク元木吊り倒し

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3日目伐採材

 

埼玉県さいたま市中央区 神社境内のケヤキ大木等5本の伐採(1)

令和3年3月16、18日実施

さいたま市の造園業者様より、同市内中央区の神社境内にある目通り370㎝と360㎝のケヤキ大木2本、目通り350㎝の大木1本を含むムク3本の伐採、そのほか剪定の依頼がありました。

経年による腐食が大きくなり万が一の倒木の危険性が高い樹木を優先に伐採し、道路や建物に近い樹木も一部枝下ろしや伐採もしたいとのことでした。

樹勢が正常な伐採木のうち、境内奥のムク1本はすぐ隣に幼稚園が新規開園するため落葉対策として伐採し、社殿側へ伸びた樹木の枝も剪定することになっていました。

神社の広場にあるケヤキ大木2本とムク大木1本は、道路のすぐ脇や雑踏の多いことが原因で根元が大きく腐食しており、ケヤキはかなり前の強剪定の影響で幹上部からも腐食が入っている状況でした。

ケヤキ大木2本は道路を挟んで向かい側の新興住宅へ大きく傾いて生えており、倒木した際には道路や電線、住宅へ大きな被害が生じるためこれら2本の伐採が今回のメイン工事となっていました。

特にケヤキの根元にはサルノコシカケが複数寄生してかなり危険な状況となっており、目通り360㎝ケヤキは倒木まで秒読み段階に入っていると思われるほど腐食が激しい状態でした。

昨年5月頃の段階で造園業者様より伐採計画を耳にしており、神社という環境からケヤキを買い取ってもらって伐採費を抑えたいとの意向がありました。

ストリートビューでの簡易調査でも幹上下の腐食が顕著な状況でしたので、伐採費はほぼ全額発生してしまうことをお伝えし、昨年12月には伐採に向けた現地調査を実施しました。

老木のため目通り370㎝ケヤキの樹皮部には玉杢が見られ、根元には非常に大きなボール状の木の玉が付いており、杢の出現するケヤキであることは間違いありませんでした。

しかしながら、本来杢の出る木に対しては樹齢が若く、木も小さく、今回のケヤキは腐食が大きいことにより搬出処分費用を相殺ということで無償引取とさせていただきました。

神社境内は広いためクレーンやトラックがある程度自由に進入することが可能で、広場までに限っては25tクレーンをほぼ無養生で搬入することが可能でした。

広場以外の樹木を伐採するためには参道の石畳の上や神社林の中を縫ってクレーンを搬入するので、それらの場所はミニラフターでの作業に限られていました。

工期4日間のうち最初の2日以内でミニラフターでの伐採作業を必ず完了し、時間が余れば広場の樹木にも一部取り掛かり、後半2日で16tまたは25tクレーンを搬入して大木類を伐採する予定としました。

16日は12tクレーンを搬入して境内奥左側の県道側に伸びたムクの一部枝下ろし、幼稚園脇のムク1本と追加として細ムク1本の伐採、社殿脇のケヤキ枝下ろしをしました。

境内奥には鉄板等の敷板を敷設することが難しいので参道の石畳付近のみを養生してクレーンを搬入し、神社林内等で沈下して轍となった箇所は工事終了後に整地することで良いことになっていました。

伐採材・発生材は全て搬出処分する必要があるので枝葉は造園業者様がパッカー車で搬出し、伐採材はダンプで広場まで小運搬してもらい、ユニックで当社の原木専用運搬車に積み替えて搬出しました。

17日は当社の定期的な都合で延期し、18日は13tクレーンを搬入して境内奥右側の追加としてシュリザクラ1本の伐採、モチノキ2本の剪定、目通り350㎝ムク等2本の伐採をしました。

午前中に境内奥右側の伐採を終了し、午後からは広場側で県道脇のムク1本と目通り350㎝ムクの伐採に取り掛かり、目通り350㎝ムクの元木残しで2日目の伐採を終了しました。

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伐採木(境内奥ムク)

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境内奥ムク枝吊り伐り

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発生材処理作業

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境内奥伐採材小運搬

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境内奥伐採材集積積込

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伐採木(目通り350㎝ムク)

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目通り350㎝ムク萌芽枝吊り伐り

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目通り350㎝ムク3番玉胴切

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目通り350㎝ムク2番玉胴切

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2日目伐採材

 

東京都清瀬市 屋敷内の長尺ケヤキ等5本の買取伐採

令和3年3月7日実施

当社で伐採をさせていただいている清瀬市のお客様の紹介により、同市内の近場にお住まいのお客様から自宅敷地内にある目通り280㎝のケヤキ、サクラ、ヒノキ、サワラ2本の合計5本の伐採の依頼がありました。

道路拡張に伴うセットバックにケヤキ等が該当して伐採せざるを得なくなり、工事業者に廃棄物として処分されたくないとのことで当社へ依頼をいただきました。

ケヤキは多少曲がっているものの目通り280㎝、枝下12mと立派なもので、ケヤキ伐採専門の業者様が上手く枝下ろしをしているので、幹に萌芽枝や節は無く無傷の状態で残っていました。

ケヤキのみの伐採であれば木の価値が伐採費を上回っていましたが、他4本も伐採することになっていたので総額としては伐採費が発生することになりました。

ケヤキは現状で切り倒して伐採するだけの敷地広さがありましたが、伐倒時に材が痛むことや積込等にクレーンが必要なことから吊り伐りで伐採することにしました。

道路事情から大型車を搬入することができず、当社の原木専用運搬車でも搬入することができないため、4tダンプや3t車ベースのトラックしか現場へ搬入することができませんでした。

木の曲がり具合から超長尺で搬出する必要がなく、一部は6m材とするものの3分割で伐採するので当社の3t車ベース回送車で小運搬することにより搬出が可能でした。

クレーンは16tクラスまでは進入可能でしたが、依頼人様の裏庭の土の上を走行する都合上、ミニラフターでの作業に事実上限定されていました。

当初は9日からの作業を予定していましたが雨天予報が出ており、現場の地盤が土のため雨上がりの翌日も作業ができないので、ケヤキだけは地面の状態が良いうちに日程を前倒しで伐採することにしました。

ケヤキは伐採時期が悪くなる一方なので後回しにできない事情から昨日昼の段階で依頼人様、クレーン屋さんに日程変更を申し出て了承され、急遽7日日曜日の作業としました。

サクラは開花の時期が近いため落花後の伐採を希望されており、針葉樹3本は地盤の良い場所にあるため日程を調整して後日施工することにしました。

当初の工期はケヤキ伐採1日、針葉樹とサクラ伐採1日、伐採材搬出1日の計3日を予定していたので、ケヤキ伐採搬出1日、針葉樹伐採搬出1日、残り伐採材搬出半日とサクラ伐採半日へ予定変更しました。

伐採には13tクレーンを搬入し、通路から外れた柔らかい地盤にはプラシキを敷いてケヤキに接近して設置しました。

枝葉は依頼人様が処分するとのことで敷地内に集積して残置しても良いことになっており、太枝など処分が大変な材は可能な限り搬出して欲しいとのことでした。

萌芽枝を取らずに太枝を又分かれから次々と伐り下ろし、午前の早い段階で枝下ろしを終了して胴木の伐採に取り掛かりました。

各所の曲がり具合から元木は2m、2番玉6m材、3番玉4m材とする予定であったので、まずは3番玉を胴切して伐り下ろしました。

元木には穴があることを当初より分かっていたので曲がりも含めて2m程度を伐り抜く予定でしたが、3番玉を胴切した位置に想定外の穴が出てしまい、2番玉の末口側にも侵食していました。

2番玉の穴を完全に切除した関係で6m材を確保したことにより、元木は1.2m程度の短幹材となってしまいました。

2番玉の6m材のみを帰り荷として回送車に積み込んで作業を終了し、元木と3番玉、太枝パルプ材は後日針葉樹の伐採時に搬出する予定です。

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伐採木

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太枝吊り伐り①

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太枝吊り伐り②

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3番玉胴切

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元伐り

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胴木吊り倒し

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元木切り離し

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2番玉伐採材

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現場付近搬出

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曲がり角付近搬出

 

東京都小金井市 街道脇のケヤキの伐採

令和3年3月4、5日実施

小金井市にお住まいのお客様より、自宅のすぐ傍に立っている目通り270㎝のケヤキの伐採の依頼がありました。

市街地中心部のため周囲への落葉に対する配慮と、小金井街道のすぐ脇に立っているので万が一落下枝が通行人や車両に当たった場合を考慮して伐採したいとのことでした。

このケヤキは依頼人様の敷地とお隣の月極駐車場の敷地に跨っており、依頼人様の祖父が植えた木で地元では「白龍欅」として看板を立てて保全もされていました。

ケヤキは依頼人様と駐車場所有者様の共同所有物となっており、以前の枝下ろし作業の際には駐車場に重機や車両を搬入して作業したとのことで、伐採するためには同様の手順を踏む必要がありました。

駐車場へ入るための脇の路地は狭く、駐車場入口も乗用車の出入りのみを想定しているので普通車1台分位の間口しかなく、4t級ロング車の車両は入ることができない状況となっていました。

また、月極駐車場のため作業時に一時立ち退きする車両は最小限にして通路分は確保して欲しいとのことで、小型車両でも台数を多く持ち込むことができませんでした。

このため、伐採材や発生材の搬出には3t車程度の小さめの車両で作業せざるを得なく、当社との距離が離れているので1日での作業は難しく伐採1日、搬出半日の合計1.5日の工期としました。

月極駐車場を使用するにあたり依頼人様や所有者様の他、駐車場管理の不動産業者様には駐車場契約者様への告知、一時立ち退きや代替地案内の事務手続きをしていただきました。

幹を伐採する際、切り株は根元のかなり低い位置から伐って欲しいとのことで、不動産業者様側でケヤキ周囲にあった柵等の障害物を予め撤去もしていただいていました。

駐車場隣地の造成工事の都合上、3月に入ってから一週目の間に工事を必ず完了して欲しいとの指定もあって、作業日確定の段階で天気とクレーンの配車上3月4、5日しかチャンスがありませんでした。

作業当日になってみると日中晴れの日は1、3、4日で幸いにも着工日が一番穏やかな日となり、朝より13tクレーンを駐車場へ搬入して作業を開始しました。

作業場所と通路確保のため最低限の車両しか持ち込まず、初日のトラックは原木運搬車と枝葉運搬用のダンプだけとしました。

嵩張る枝葉を効率的に運搬するために、承諾を取って先端の細枝は現地でチップ化してダンプへ積み込み、少し太めの枝は薪材として2日目の片付の際に搬出するように選別しました。

ケヤキの幹は依頼人様の自宅外壁と月極駐車場のカーポートに非常に接近しており、さらには小金井街道とその歩道の上に枝が伸びていたので、伐採には交通状況に気を配り作業しました。

作業全体には安全対策と効率作業のため、交通警備員や当社から臨時作業員も含め総勢8名で初日の伐採作業に当たりました。

午前中で多数の萌芽枝と太枝は全て伐り下ろし、午後は幹を伐採して予定通り1日で十分に終了し、伐採材は元木伐採材のみ原木運搬車へ積み込んで搬出しました。

積み切れない伐採材等は一晩に限り駐車場内に仮置きする許可が取れているので、残りの伐採材と太枝薪材は一箇所にまとめて置いて帰りました。

重量物を初日のうちに搬出してしまったので2日目のクレーンは急遽キャンセルし、残りの伐採材等は当社のユニック車で積み込みをすることにしました。

2日目は原木運搬車に太枝パルプ材、ユニック車に太枝薪材を積み込んでお借りした駐車場を清掃して全作業を終了しました。

ケヤキの材質は良い部類ものでしたが枝下高が低く、過度な剪定による腐食が多く見られたことで伐採材は全て無償での引取となりました。

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伐採木

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枝吊り伐り

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太枝吊り伐り

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太枝胴切

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元伐り

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元木吊り上げ

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元木吊り出し

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元木伐採材

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伐採材搬出

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太枝薪材

 

埼玉県入間市 屋敷裏の長尺ケヤキの買取伐採 胴木搬出

令和3年2月19日実施

地元入間市でのケヤキ伐採の続き記事です。

昨日までに全ての伐採作業を終了し、本日は元木7m材を搬出するだけとなっていました。

当社の原木運搬車は常口を入るにもギリギリで、ましてや母屋脇の通路に進入することは到底できないので、7m材を裏庭から常口まで搬出する必要がありました。

重量級の伐採材を悪条件下で13tクレーン1台だけで表まで搬出すること自体が非常に難しく、これだけで時間のかかる作業となりました。

4m材にしてしまえば小型車を通路に入れて誰でも簡単に搬出可能ですが、ケヤキの価値が非常に下がってしまうのでここは木材のプロとして短くして伐出する予定は初めからありませんでした。

材をクレーンの近くまで寄せてしまえば定格内で吊り上げることが可能なので、最後は簡単に吊り上げて積込の体勢を取りました。

樹齢約140年と予想よりも年数が経っており、優良なケヤキでしたが割れやすい性質を持っていたので、積込をする前に材の割れを防止するための割れ止め加工を両木口に施してからトラックへ積み込みました。

当社貯木場での荷役作業のためクレーンも原木運搬車に同行し、午後は別現場での伐採にクレーンもまた同行して作業しました。

道路に非常に近いこともあって作業中多くの通行人から伐採を惜しむ声を耳にし、何人も立ち寄って作業を見学したり状況を聞いていかれたりする人が居りました。

県道の脇にあったことで地元の人には良く知られた存在であり目印であり、やはり界隈最後の優良ケヤキと言うに相応しい木でありました。

年を追う毎に材価が低迷するケヤキですが、今回のように伐採費を上回る立木を久々に伐れたことで大切に残してきたケヤキに恩返しすることができました。

伐採搬出条件の良い場所に立っていれば搬出費用に相当する分も買取に反映することができたので、価値があるケヤキでも少々残念な感じとなりました。

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木寄せ①

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木寄せ②

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吊り出し①

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吊り出し②

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吊り出し③

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搬出完了

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割れ止め処理

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積込

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積込完了

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現場搬出

 

埼玉県入間市 屋敷裏の長尺ケヤキの買取伐採

令和3年2月18日実施

市内の材木店様の紹介により、その方のご近所にお住まいのお客様の自宅屋敷裏にある目通り290㎝のケヤキの伐採の依頼がありました。

ご近所への落ち葉の配慮や、ケヤキのすぐ後ろには交通量の多い主要県道と交差点が通っているため、万が一の落下枝や倒木を危惧して伐採することになりました。

2019年夏に一度ご依頼をいただいておりましたが依頼人様側の諸事情により一旦白紙となり、この度伐採計画が持ち上がり2月中指定で伐採して欲しいとのことでした。

この界隈では開発が進んで高木の樹木がかなり減り、目立つ優良なケヤキはまず無くなっており、このケヤキが最後だと当社の知り合い数名も言っているような状況でした。

10年程前に最初の強剪定を実施しており萌芽枝が多く生い茂る状態となっていましたが、幸いにも枝下高8mの幹は節一つ無い無傷の状態で残っていました。

枝下ろしをした業者様が幹の価値を損なわないように上手く剪定しており、立地状況からも樹幹内の様々な要因による穴の可能性が低いことを予測していました。

根元から7m少々上で多少曲がっているものの7m材が無傷ほぼ曲がり無しで採れるため、また当社から近いということもあってケヤキの価値が伐採費を上回っていました。

伐採搬出条件はかなり悪い方でしたがそれでもケヤキの価値が大きかったので、依頼人様に伐採費用をご負担いただくことなく伐採することが可能でした。

ケヤキは常口横の母屋脇を入った裏庭の敷地の隅っこに立っており、隅っこの目と鼻の先は県道との交差点となっていました。

母屋脇の通路は決して広くなく、常口から急に曲がる必要や軒先の出っ張りやその高さからミニラフターしか進入することができす、ケヤキ周辺の常緑樹等は可能な限り残して欲しいとのことでした。

障害木を除去できないことでケヤキに最大限接近することができず、進入路の状況からもミニラフターしか使用できないので、厳しい伐出作業になることを予想していました。

伐採にはかなり非力なものの13tクレーンを使用し、厳しい条件のために伐採1日、搬出半日の合計1.5日予定の工期としました。

母屋脇へ進入するために各種敷板を敷設してクレーンを搬入・設置し、樹高が比較的高いためジブ2段拡張して作業を開始しました。

一度枝下ろしをしている影響で以前残した太枝の至るところから萌芽枝が多数繁茂しているため、1本1本全て伐り下ろす必要がありました。

萌芽枝の除去に午前中一杯かかり、伐り下ろした萌芽枝のうち細枝は裏庭で粉砕してケヤキ直下の地盤が低い場所に散布し、太めの枝は無料頒布用の薪材として搬出しました。

午後は可能な限りクレーンをケヤキに寄せて太枝3本、2番玉の胴切、元木7m材を伐採し、元木以外の伐採材は積み込んで当日中に搬出しました。

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伐採木

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クレーン搬入

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萌芽枝吊り伐り①

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萌芽枝吊り伐り②

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1本目太枝吊り伐り

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3本目太枝吊り伐り

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2番玉胴切

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元伐り

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元木吊り倒し

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2番玉・太枝伐採材

 

埼玉県三芳町 屋敷裏のケヤキ4本等の伐採(2)

令和3年2月14、16日実施

三芳町でのケヤキ伐採の続き記事です。

作業2日目までに伐採するケヤキの枝下ろしは全て完了し、この時点で4日工程のうち所定作業の7割弱は終了していました。

3日目は伐採するケヤキの区間ではなく、常口から一番離れた位置の区間にあるサワラとその脇にあるケヤキの一部枝下ろしから作業を開始しました。

当初は15日に実施予定の3日目作業を雨天予報から14日日曜日に前倒し、廃棄材運搬の都合上可能な限り最終日は運搬作業を回避したいとのことで、3日目までは枝が付いた木の伐採を優先することにしました。

3日工程では当社が引き取る伐採材全てを搬出しきれないことや、追加作業が出ることを見越して最大4日の工期としていたので、ここで追加作業として畑側へ傾いたヒノキとサワラ合わせて7本を伐採することになりました。

自宅敷地と隣接し、追加の伐採木が傾いている畑は依頼人様の畑であるため、これら7本は簡単に畑内へ伐倒できるものでした。

枝葉は畑の端に積んでおいてよいものでしたが太い木は目通り210㎝もあり、幹だけは簡単に動かせず腐るまで時間がかかるので必ず搬出して欲しいとのことでした。

3日目の追加伐採の針葉樹材だけで原木運搬車はほぼ満載となり、当初運搬予定のケヤキ伐採材が1本も運べない状況となってしまったことで最終日には2台分の伐採材を運搬する必要がありました。

15時までに積込が完了し、クレーンを移動して残りの時間で目通り280㎝ケヤキの2、3番玉を胴切して3日目の作業を終了しました。

4日目は朝一番で目通り280㎝ケヤキの残した元木を伐採し、14日に伐採済みの2、3番玉と合わせてトラックへ積み込んで第一便として当社貯木場へ向けて搬出しました。

ここで可能な範囲で残っているカシの枝下ろしをさらに追加で依頼され、トラックが戻ってくるまでの間に目通り240㎝と160㎝ケヤキの胴木を伐採し、午前の残り時間でカシ2本の枝下ろしもして伐採作業を終了しました。

午後一番で残っていたケヤキ伐採材を積み込んでこの現場での作業を終了し、同町内で昨年より依頼されているケヤキ1本を伐採するために、クレーンを含む全ての車両ごと移動して作業しました。

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追加サワラ等伐採作業

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針葉樹伐採材

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目通り280㎝ケヤキ3番玉胴切

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目通り280㎝ケヤキ2番玉胴切

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目通り280㎝ケヤキ2番玉伐採材

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目通り280㎝ケヤキ元伐り

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目通り280㎝ケヤキ元木吊り倒し

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目通り280㎝ケヤキ元木伐採材

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目通り280㎝ケヤキ伐採材搬出

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当現場・他現場混載伐採材

 

埼玉県三芳町 屋敷裏のケヤキ4本等の伐採(1)

令和3年2月12、13日実施 

三芳町の空師さんより、同町内にお住まいのお客様の自宅屋敷裏にある目通り280cm、240cm、230cm、160㎝のケヤキ4本、そのほかヒノキやサワラの伐採等の依頼がありました。

伐採木は母屋や蔵などの建物と比較的交通量の多い町道との間に立っており、以前に母屋の屋根に枝が落下して被害が出たり、万が一の町道への落下枝を防止したりするために伐採したいとのことでした。

伐採するためには町道を片側通行にして道路にクレーンを設置し、伐採材等は基本的に当日中に全て搬出する必要があるので、当社へ伐採の応援要請がありました。

道路使用許可申請及び枝葉搬出処分は空師さん側が担当し、当社は伐採・造材・伐採材買取と引取を担当して流れ作業で近隣や交通への支障を最小限に抑えるように協力しました。

良質のケヤキは目通り280㎝の1本だけで幹に節は無く樹齢が経っているものの、所々曲がっていることが難点で伐採費を一部値引く買取しか対応できませんでした。

今回伐採する区間が全て塀で囲まれており、クレーンのアウトリガーを敷地内へ張り出すことができないことで道路片側の幅員内にクレーンを設置しなくてはならない制約がありました。

このため、25t以上のクレーンは使用不可能で16tクレーンでも使用には大きな制約が発生するので、非力ながらミニラフターのみでの作業になりました。

ケヤキは常口手前側から目通り230㎝、160㎝、280㎝、240㎝と並んでおり、奥側の目通り240㎝ケヤキやヒノキを伐採するためにはカシ1本が支障となるので、伐採の条件として枝下ろしも実施することにしました。

また、常口から一番離れた位置にあるサワラを伐採するためには隣接するケヤキの枝が支障となるため、これもサワラの伐採と同時に一部を剪定することになりました。

この現場では朝8時から道路使用許可が下りているので、当社の現着とほぼ同時に道路を片側通行にして13tクレーンを設置し、樹高が高いためジブ2段拡張して作業を開始しました。

初日は目通り230㎝、160㎝、280㎝ケヤキの枝下ろしのみを実施し、目通り280㎝ケヤキだけは8割方の枝下ろしを完了して、伐採済みの太枝パルプ材全てを積み込んで初日の作業を終了しました。

2日目は目通り280㎝ケヤキの残り、カシ、目通り240㎝ケヤキの枝下ろし、昨日枝下ろしした目通り230㎝ケヤキの胴木とヒノキ伐採をしました。

伐採材の他、カシ材を取り扱っている同業者様からの注文で柄用途のカシの細枝を注文材として選別し、薪材と混載でダンプ1台分の枝材を当社で引き取りました。

吊り伐りした枝は常口付近の広い場所に吊り下ろし、枝払いしたあとは当社で引き取る太枝パルプ材と廃棄材に仕分けて、廃棄する枝葉は空師さん側が用意した人員、ユンボ、ダンプで積込搬出しました。

伐採と片付を2グループで同時進行しているため、伐採材及び廃棄材は残すことなく当日中に搬出し、道路及び依頼人様の出入りに支障をきたすことなく作業を終了しています。

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伐採木

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目通り230㎝ケヤキ枝吊り伐り

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目通り280㎝ケヤキ枝吊り伐り①

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目通り280㎝ケヤキ枝吊り伐り②

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初日伐採材

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目通り240㎝ケヤキ枝吊り伐り

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目通り230㎝ケヤキ2番玉胴切

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目通り230㎝ケヤキ元伐り

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2日目伐採材

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カシ枝材・ケヤキ薪材