平成28年7月28日実施
三鷹市のお客様より、青梅市にある山林の林縁部にある灌木整理の依頼がありました。
山林の管理をしている近所の方より伐採内容の詳細をお聞きしたところ、アパートに面している林縁部の灌木と竹、数年前に枯死したマツを伐って欲しいとのことでした。
マツは樹高約20m、枯れてから数年が経っていると思われ、幹にはキノコが多数生えていました。生きている時に光を求めて生長したためアパートの方向に傾いていました。
放っておくと台風等の大風や経年で幹が折れて、アパートを直撃してしまう可能性が非常に高い状態でした。
生木であればウインチで山側へ曳いて伐倒しますが、枯れているため曳いている段階で万が一幹が折れたり、伐倒の際に腐食の影響で思わぬ方向へ倒れてしまう危険性が非常に高いと判断しました。
木に直接登って梢端部より伐り落としていくためには、マツ近くの駐輪場や直下の低木~中高木の枝が障害となってマツの枝を下に落とすことが難しい状態でした。
伐採にはアパート管理会社の協力を得て隣接の駐車場をお借りし、13tクレーンを搬入して吊り伐りをしました。
梢端部より枝下ろしをするために木に登ったところ、枯れている影響で木の揺れが大きく、衝撃が加わると倒れてしまうのではないかという印象を受けながら作業を開始しました。
木を揺らさぬよう注意し、胴切時の支障になる枝を1本ずつ丁寧に伐り下ろしました。枯木の樹上は非常に危険なため、枝下ろしは必要最小限で止めて梢端部より胴切を開始しました。
幹上部は枯れているものの幹表面は比較的堅い状態でしたが、日の当らない下部は表面が腐って非常に柔らかくなっていました。
元伐り後に木口を見たところ、芯まで腐っていませんでしたが白太の部分は柔らかくなっており、樹皮もすぐに剥けてしまう状態でした。
元木を伐り倒す際、追い口を入れていると最後のところで急に倒れたため、木の粘りもかなり低下していたようです。
これ以上放置しておくと、近いうちに大風で幹が折れたり、根腐れで根こそぎ倒れてしまったかもしれません。
幹は枯れ・腐れで材にならないので、灌木と同様に現場残置しました。