施工事例
東京都小平市 屋敷内のケヤキ古木5本の買取伐採 総集編1
東京都小平市 屋敷内のケヤキ古木5本の買取伐採(2)
平成28年4月8日実施
小平市でのケヤキ伐採の続き記事です。
雨のため作業を順延し、本日は残りのケヤキ2本と追加で依頼されたカシ1本を伐採しました。
ケヤキを伐採する前に中庭奥にある枯れているカシを伐採してから、竹林中間の目通り8尺のケヤキから伐採を始めました。
この木は以前の枝下ろしが激しいので、伐採直前でも枝がかなり少ない状態でした。
まずは最上部の太枝を伐り下ろし、その後は枝分かれ部に降下して4番玉の胴切を始めました。
ここまでの胴切は枝分かれ部に乗りながらできましたが、3番玉の胴切位置には枝がないので特殊胴切で伐採しました。
16tクレーンで作業しているため空師はクレーンオペと無線でこまめに連絡を取り合い、クレーンの作業能力を確認しながら伐採していきました。
3番玉を胴切し樹高8m弱まで詰めたところで、2番玉を胴切せずとも元伐りができる重量に達したのでそのまま伐木しました。
伐木後、胴木を吊り倒して元木の年輪を見たところ、数えられる限りで140年以上という年数がわかりました。
8尺クラスでこれほどの年数は珍しく、白太もほとんど無く大変良い古木でした。
元木は4m以上で造材したためフォークリフトで持ち上げても中庭まで搬出できないので、フォークリフトで曳いて搬出しました。
竹林中間のケヤキを伐採した後は、残り奥側の目通り8.3尺のケヤキの伐採を開始して二又上部の太枝を伐り下ろしました。
太枝2本を伐り下ろした後は胴木を4分割で胴切し、5番玉は枝に乗って伐り、4番玉と3番玉は特殊胴切で伐採しました。
中間のケヤキと同様に樹高8m程度まで詰めたところで元伐りし、伐り倒してから2分割造材しました。
こちらも年輪数で140年以上の古木で、2番玉には小豆杢という杢の兆候が見られ、製材すると面白い木目の出現が予想されます。
2本とも以前の過度な枝下ろしの影響から、3番玉より上は腐っている箇所が多い状態でした。
全ての伐採作業が終了し、落葉・落皮・カラスの営巣及び襲撃に悩まされることがほとんど無くなりました。
作業終了後、依頼人様より伐採した木で何か記念になるものを残したいとの希望がありました。
少し高めに伐り残した道路際東側ケヤキの切株を再度伐り出し、衝立の制作をお勧めしました。
厚さ10cm程度に伐り出した切株を製材して木口を整え、大工さんにカンナで削ってもらい後日納品させていただくこととなりました。
東京都小平市 屋敷内のケヤキ古木5本の買取伐採(1)
平成28年4月6日実施
小平市でのケヤキ伐採の続き記事です。
伐採初日は道路際の2本と竹林の1本を伐採しました。また、本日は東京農業大学森林総合科学科林業工学研究室の4年生2名が見学に来ています。
まずはクレーンを敷地入口にセットして道路際の2本から伐採しました。以前の枝下ろしのお陰で枝が又上にまとまってあるのみで、枝の付け根から伐って丸吊りしました。
西側のケヤキは枝下ろし後、重量的に胴木をギリギリ丸吊りできる状態でしたのですぐに元伐りをしました。
予想通りにギリギリの重量で吊り上がり、木が塀に非常に近い状態でしたので人力で引っ張りながら塀への接触を防いで伐り終えました。
伐採後この木を造材中していたところ、切り口より泥水が吹き出した上に急にチェーンソーが切れなくなってしまいました。
後ほど依頼人様より、この腐りは戦中の爆撃で損傷を受けたもので、ケヤキ周辺に爆弾の破片が飛び散ったとのことを聞きました。
泥水は長い年月をかけて被弾跡から侵入した雨水と泥埃等の混合物で、さらにその中に爆弾の破片が混ざっていたようで、それを運悪く伐ってしまいました。
なんとか伐りきったものの大穴が出現し、残念ながらこの木は使える部分が少ない状態でした。
東側のケヤキは西側と同様にまずは枝下ろしをして、こちらはクレーンとの距離と重量的に胴木を丸吊りできないので3分割で胴切をして伐採しました。
当現場では高所作業車が使えないため、、空師による特殊胴切で分割して伐採しました。これら2本の一部は伐採後すぐにトラックに積み込んで、搬出しました。
その後、奥側竹林のケヤキを伐採するため狭い道を通りぬけてクレーンを搬入し、手前側6.7尺のケヤキを伐採しました。
敷地内の道からケヤキの目の前までクレーンが進入できるよう鉄板を敷設してあるため、このケヤキは枝付きのまま3分割での胴切で伐採することができました。
この手前側のケヤキは根元に大きなキノコが生えており、中身が大腐りになっていることが予想されていたので、依頼人様は特にこの木を心配されていました。
伐ってみると予想以上の大腐りで、ほとんど肉が無いと言ってよい状態となっていました。
この奥の竹林へ続く道は16tクレーンおよび、当社の3tトラックがギリギリ入れるという状況でした。
運搬用のトラックが進入できないため、伐採した短幹材は鉄板敷設用で現場入りしていた3tフォークリフトで中庭まで運び、待機しているトラックへ積み込みました。
続き作業は翌日7日が荒天のため予め延期し、8日に残りの2本を伐採する予定です。
東京都小平市 屋敷内のケヤキ古木5本の買取伐採(序)
平成28年4月5日開始
当社ホームページをご覧になった小平市のお客様より、自宅屋敷内にある目通り6.7尺~8.3尺のケヤキ5本の伐採の依頼がありました。
一部のケヤキは大通りに面しており、駅前ということもあって人通り・車通りともに多く、落葉や樹皮の落下を考慮して伐採することとなりました。
この周辺にも以前は多くのケヤキがあったそうですが、管理が大変であったり都会化していくにつれてどんどん伐られていき、このお客様の木が最後と言ってもよい程でした。
大通りに面しているケヤキ4本のうち2本に痛みがあって早めに伐りたいとのことで、正常な2本を残して伐採することとしました。
さらに、敷地奥の竹林内にある3本は隣接する住宅への落葉とカラスの営巣を防ぐために伐採することと、うち1本は根元が腐り始めているため早急に伐採して欲しいとのことでした。
どの木も4年程前に枝下ろしをしており、細い枝が生えているだけでした。家のシンボルとして残すケヤキは樹齢300年と言い伝えがあって、伐採する木も大きさに対して古木でした。
今回伐採するケヤキの一部は当社が伐採を請負っている狭山市の建設会社社長様の別荘新築のため、伐採木を製材して納入する予定となっていました。
伐出条件が芳しくないですが伐採費用および枝葉処分費用を無料とさせていただいた上で、ケヤキ買取額が伐採費用を上回っているのでその差額をお支払いすることとしました。
このような伐出条件の場合、ケヤキの質が中~一般レベルですと相殺若しくは値引きでの対応となりますが、枝が少なく古木であるため買い上げて伐採することができました。
伐採作業は道路際のケヤキは路盤の状況を考慮、竹林のケヤキは敷地内を流れる小川に架かる橋の幅員が2.3mのため、両者において16tクレーンで伐採せざるを得ませんでした。
木の大きさ・高さから25tクレーンと高所作業車を使いたいところですが、どちらも進入できないため鉄板を敷いて16tクレーンと空師による胴切で伐採することにしました。
伐採に先駆けて本日5日より現場入りし、鉄板敷設と障害木の除去を行いました。
以前、枝下ろしをした業者と同様に13t程度のクレーンなら鉄板等を必要としませんが、その代わりとして胴木を2mまたはそれ以下の長さで胴切する必要があります。
そうなると、材木としての価値が下がるうえに廃棄物と工期の増加が見込まれ、買い取りが難しくなってきます。
準備に多少の手間を要してもなるべく大きい重機を搬入し、伐採木を価値ある材として伐出することが当社のモットーです。
伐採木(左:道路際西側ケヤキ、右:道路際西側ケヤキ、中央:残存木)
伐採木(左:竹林手前ケヤキ、中央:竹林中間ケヤキ、右:竹林奥側ケヤキ)
伐採木の目通りはそれぞれ、道路際東側:8.3尺、道路際西側:7.5尺、竹林手前:6.7尺、竹林中間:8尺、竹林奥側:8.3尺でした。
埼玉県ふじみ野市 屋敷内のケヤキの買取伐採(2)
平成28年3月29日実施
ふじみ野市でのケヤキ買取伐採の続き記事です。
当社に代わって26、27日に空師さんがクレーンを搬入してケヤキ3本、イチョウ1本、サワラ1本、ムクノキ2本の伐採をしました。
この伐採により、荷下ろしスペースが25日と比べて大きく広がってケヤキの枝下ろし作業が早くなりました。本日も25日同様に25tクレーンと27m高所作業車を搬入しました。
まずはムクノキの枝を取り払い、胴木を丸吊りして伐倒しました。その後、ケヤキは1時間かからず枝を全て取り払い、枝下ろし開始から1時間半で伐倒~造材までを終わらせました。
このケヤキも道路際の柵のすぐ脇にあって、ガイドバーの長いチェーンソーが使用できないため63cmのバーを装備した中型機で元伐りを行いました。
元腐りが懸念されていましたが、このケヤキは無傷で白太が少なく、材質の良いものが採れました。予想通り、材の大きさに対して年数の経った古い木でした。
一面の節(枝)が大きなマイナスポイントですが、幸いなことに幹は真っ直ぐであったので7mに造材して搬出しました。
元木の腐っている木が異常に多いので依頼人様に家畜の存在を聞いたところ、やはりクレーンが据わっていた位置に牛が飼われていたそうです。
樹種にもよりますが、家畜の排泄物を含む土壌にある樹木は幹に空洞(幹内部の腐り)ができやすいという大きな傾向があります。
伐採が終わり、依頼人様は不安要素が取り除かれたことで安心しておりました。これで何時台風が来ても枝が落ちることはありません。
埼玉県ふじみ野市 屋敷内のケヤキの買取伐採(1)
平成28年3月25日実施
三芳町の空師さんより、ふじみ野市内の個人様屋敷内にあるケヤキ2本の買取とその他付随する立木の伐採の依頼がありました。
古い木のため枯れ枝が増えてきて、それが落下して木の真下を通る車や人に直撃して事故にならぬよう、この機会に整理するということでした。
以前にも枝が道路に落下して幸いに事故にはならなかったものの、ヒヤヒヤするようなことがあったそうです。
直下の道路は抜け道となっており、現場のすぐそばで交通量の多い県道と交差しているため、昼間でも交通量が多い状態でした。
当社では大径木類の伐採を担当し、空師さんが道路使用許可申請の手続きおよび、中径木の伐採と全ての枝葉の搬出処分を行いました。
前日24日にクレーンを搬入するために垣根の除去、電線に干渉している枝と道路上に張り出した枝を1日かけて先行的に除去しました。
本日は25tクレーンを搬入してケヤキ大径木1本とケヤキ中径木4本の伐採を行いました。クレーンの他、道路上に27m高所作業車も搬入しています。
伐採は枝を大きい状態で吊り伐って木を丸坊主にしてから、胴木を丸吊りして伐り倒しました。
荷下ろしするスペースが非常に狭いため、枝が下りてきてもクレーンで吊るしたままで枝払いして即座にダンプへ積込んで搬出しました。
ケヤキの根元は道路際に設置された柵と非常に近く、大型チェーンソーを使うことが難しい状況でした。
買取対象のケヤキ1本は樹幹内部に多少の腐りがあることを予想していましたが、伐倒したところ予想以上の腐りが出現し、造材してもしつこい腐りが付きまといました。
1本は腐り、もう1本は片面大節であるため、伐採費用値引きでの対応で見積りさせていただきました。
他の中径木でも元腐りがあるため、地質的要因で発生している可能性が高く、もう1本のケヤキでも元腐りがある可能性が出てきました。
週末に空師さんが中径木の伐採を行う予定で、当社が29日に残りのケヤキ大径木1本とムクノキ1本の伐採、全ての胴木を搬出して伐採作業を終了します。
埼玉県狭山市 工場解体現場のイチョウの伐採
平成28年3月4日実施
狭山市の解体業者様より、同市内の工場解体現場にある目通り7尺のイチョウの伐採の依頼がありました。
現場内は狭くて建物はまだ解体しておらず、木の近くには電線や生活道路があって伐り倒せないので12tクレーンを使用しました。
胴木には工場軒先の軽量鉄骨が食い込んでおり、根元にはコンクリートガラが巻き込んでいました。
クレーンは木の間近まで接近できたので、まずは太枝3本を丸吊りして木を丸坊主にしました。
その後、元伐り時に木の安定を確保するため二又上の鉄骨に食い込んでいない方の胴木を胴切しました。
鉄骨から木を引き離すために受け口を作ってから追い口を入れ、追い口伐りがほぼ終了した時点で楔を打ち込みました。
クレーンはブームを起こした状態で張力を掛けていましたがその力だけでは食い込みを引き離せず、最後は楔の力で食い込みを引き離しました。
イチョウは赤身が非常に少なくまな板には最適ですが、非常によく育っており枝下ろしによる腐りがあって材としてはあまりよくありませんでした。
伐採と発生材の搬出は半日で終了し、機材引き上げを含めて1日のうちに全作業を終了しました。
埼玉県富士見市 屋敷内のカシとイチョウの伐採
平成28年2月25日実施
以前当社で枝下ろしを行ったお客様の紹介により、その方の近所にお住まいの御親戚のお客様より屋敷内にある目通り8尺のイチョウとカシ等の伐採の依頼がありました。
カシの根元が腐り始めており、万が一のことを考慮されて伐採を決められたそうです。カシの伐採と同時にその他の立木も整理して欲しいとのことでした。
立木がある場所は住宅街の中で、車両の進入は当社の3t車および16tクレーンが適当でした。
前日にクレーンや車両を搬入するために垣根を最小限除去させてもらい、裏庭の空きスペースに薄い鉄板を敷きました。
その後、11m高所作業車を使って枝下ろしをして、24日は事前準備と枝下ろしで半日の作業日程で終了しました。
胴木は近くに小屋や引き込み電線があってそのまま伐り倒すことができないので、16tクレーンを使用して残りの伐採を行いました。
イチョウは前日残した太枝2本とその胴木、カシはクレーンから遠い位置にあって丸吊りできないので、胴切を行って長さ3m程度で3分割にして伐採しました。
カシの胴切は当初4分割程度を想定していましたが、クレーン設置の際に予定位置より1m以上木に近い位置に寄ってもらえたので、3分割でギリギリ吊り上げられました。
さらに胴切時は場所的な問題から高所作業車が使えないことが予想され空師の出番かと思われましたが、難なく高所作業車が使えたので非常にスムーズに作業できました。
午前中には胴木の伐採が終了し、午後は胴木搬出と機材撤収を行って1.5日で全ての作業を終了しました。
枝葉は15㎥ほど排出されましたが、敷地内に置いて良いとのことでしたので1箇所に集積して現場放置とさせてもらいました。
イチョウは赤身が少なく材質的に良い部類に該当する木でしたが、残念ながら需要がないため他の胴木とともに無償で引き取りました。
埼玉県三芳町 町道脇のケヤキ並木8本の買取伐採
平成28年2月10日実施
三芳町の空師さんより、昨年末に施工した同町内のケヤキ並木16本の伐採に引き続き、同現場内の個人様の塀と町道の僅かな間にあるケヤキ並木8本の伐採の依頼がありました。
以前に枝下ろしをしていて新たに伸びた枝は比較的少ない状態でしたが、立木の管理が若い世代の重荷にならないようにと前回の並木を伐採する際には決められていたそうです。
木は目通り5尺前後と細い部類ですが太さに対して古木であり、梢端部が既に枯れていたり、新たに枯れ始めていたりして道路へ落下する危険性が非常に高い状態でした。
こちらも当社が伐採して胴木を買い取ることで伐採費用を値引きし、空師さんが道路使用許可等申請の手続きと枝葉の搬出処分を行いました。
伐採する木は全てにおいて、幹の下部より細枝が生えているうえ複雑に曲っており、3本は元に腐りや穴があり1本は細くて薪材同然でした。
クレーン作業を1日で終わらせるため、前日に22m高所作業車を使って道路へはみ出している(クレーンの支障になる)枝、幹から生えている細枝等を先行的に処理しました。
公道上での作業のため、胴木・発生材ともに置いておくことができないので当社が伐採して空師さん組が枝搬出を並行して行い、工期短縮と交通への影響を最小限にしました。
胴木伐採にあたっては、25tクレーンを使用すると旋回時に後部が対向車線へ大きくはみ出すため、16tクレーンを使用しました。
半数のケヤキは前日までに枝下ろしが完了していましたが、残りは高所作業車での枝下ろしが難しい太枝であったのでクレーンで吊り伐りをしました。
伐採後の枝や胴木はクレーン前方の道路へ寝かす必要があるため、降りてきた材の元に玉掛をしてユンボでの牽引により使用車線内へ正確に寝かしました。
道路上の作業では荷降ろしの都合上、20m級高所作業車が使いにくいため全ての玉掛作業を当社の空師が木に登って行い、枝切り離しのみ11m高所作業車を使用しました。
胴木造材後は3台のトラックへ積込んで当日中に全て搬出し、空師さんの協力の下2日間で全作業を完了しました。
材は曲りの都合上3m~4mに玉切る必要があり、かろうじて無節の材が採れた木は元木短幹材の5本だけでした。