2025年02月20日

東京都八王子市 急傾斜地山林内のケヤキ巨木の伐採(1)

令和7年2月20日実施

約2年前に銘木を伐採させていただいた八王子市のお客様の紹介により、近所にお住まいのお客様所有の急傾斜地山林にある目通り400㎝のケヤキ巨木の伐採の依頼がありました。

以前より当ケヤキの剪定や周囲の立木の伐採を行い山林の定期的な管理をしていましたが、大又付近にサルノコシカケが生えていることを確認したことで伐採を決意されました。

昨年日野市でのイチョウ落下枝事故の一件で、山林下が新興住宅地となってしまったことで万が一の大枝折損落下の際のことを危惧されていました。

高台に立っていることで近所から広範囲への落葉のクレームも耳にするとのことですが、事前準備中に超少数ながら伐採反対と木の保全を強く訴える地元住民も現れる事態になっていました。

伐採条件は悪い部類で接道は幅3mの生活道路のみとなっており、多数の近隣や隣接住民の協力を得ないと簡単には伐採できない状況となっていました。

数年前までは道路も今より狭くさらに条件の悪い状況でしたが、ケヤキの前に新たな住宅ができたことで道路が拡幅され、道路側にせり出していた樹木類は伐採され今の綺麗な状態になりました。

これでも道路幅が3mしかない生活道路のため、通行止め措置の他にケヤキの前のお宅の庭も借りて作業する必要がある大変事前手続きの多い作業となりました。

通行止め道路使用許可を取得し、数十軒に及ぶ事前告知や迂回路設置等の近隣対策を行い、クレーン設置に伴う作業幅確保のため住宅の庭をお借りして事前に鉄板を敷設し作業幅を確保しました。

当社車両は作業中に現場道路上へ常時停め置くスペースがないため、運搬車両は以前銘木を伐った方の空地へ、道具車両は依頼人様宅と近所の好意的な方のガレージに止め置ける承諾を得ました。

昨年10月にご依頼いただいた以来、時間を掛けて多数の近隣住民の方々の協力の下で当初の予告通り2月中に伐採できることとなり、2日工期で本日20日着工を1月上旬に確定していました。

まず初日は13tクレーンを搬入し、胴木残しの樹冠部全伐と伐採材全搬出を初日ノルマに作業を開始しました。

枝下ろしは昼までに大方終了し、夜間は道路を解放するために太枝伐採材は当日中に全て搬出し、枝葉等は依頼人様の意向により斜面の等高線上に土留めとして集積し束ねて残置しました。

ヤドリギ寄生によるコブが太枝に複数みられ、これは杢材としてチップ材とは別にして搬出しました。

伐採木

大枝吊り伐り

大枝吊り伐り

コブ付き大枝吊り伐り

コブ付き太枝吊り伐り

コブ付き大又胴切

コブ付き大又吊り伐り

太枝伐採材吊り出し

太枝伐採材積込

コブ付き太枝伐採材積込