平成30年3月12日実施
所沢市の銭湯経営者様、大手パチンコ店本部担当者様、パチンコ店地主様の御三方より、同市内で営業されている銭湯とパチンコ店の境界にある大小15本の樹木の伐採の依頼がありました。
大量の落葉でパチンコ店の雨水排水管が詰まって雨漏り等の被害が発生しており、樹木の所有者である銭湯側に対策を求めていました。
銭湯側としては自然を売りにしており、自然な樹木(境木)を残して営業を開始しているので全面的な伐採には当初否定的でした。
今回の応急的対処として大規模な枝下ろしをしても、いずれはまた枝下ろしか伐採をしなくてはならなくなるため、今回思い切って植木等の低木以外の樹木は全て伐採することになりました。
パチンコ店側として樹木を伐採することで雨漏りの修繕費が無くなること、店の看板がよく見えて宣伝効果が得られること、防犯上店舗の見通しが良くなることから店側が伐採費用を全額負担して作業することになりました。
伐採する樹木は目通り290cmのケヤキ1本をはじめ、ケヤキ中~大径木3本、カシ中~大径木2本と強剪定1本、カシ小径木4本、モミジ小径木1本、ヒノキ中径木1本、ヒノキ小径木2本の合計15本でした。
伐採するためには隣接する国道から銭湯裏側の駐車場へ抜ける幅員6mの銭湯私道上で作業する必要があり、作業中は休業せずに午前9時のオープンから通常通りに営業するとのことでした。
銭湯の駐車場へは裏の道から迂回して入ることができるため、日中は私道を通行止めにしても問題ないとのことでしたが、夕方以降は営業に支障が出るため必ず通行できるようにして欲しいとのことでした。
このため夕方以降は私道上に枝葉を含む全ての伐採材を置いておくことができなくなるため、発生材は当日中に必ず搬出しなくてはなりませんでした。
長期に渡る工事は通常の営業にも支障をきたすため、伐採をいつもお世話になっている空師さんにお願いし、当社は運搬車両4台の編成で伐採材を残すことのないような体制を確保しました。
同時に空師さんお抱えのクレーン屋さんを神奈川より3日間お呼びして、事前搬入済みの当社ユンボとともに作業期間中はクレーンも銭湯駐車場の空きスペースに止め置かせてもらいました。
12日より4日工期で着工し、初日は13tクレーンを私道に搬入して国道側入口の樹木より順に伐採を開始しました。
クレーンの移動を最小限に抑えるためにジブを拡張し、まずは国道側のカシから伐採を開始して枝下ろし後は胴木も伐採しました。
枝を吊り下ろす場所は銭湯玄関口前の狭い場所であったため、お客さんの通路を確保した上で人の往来に注意しながら吊り下ろして枝払いしました。
吊り下ろした枝は即座に枝払いして集積し、ユンボで回収したのちそのままダンプに積み込んで、次の枝が吊り下ろされる前までに片付けを完了させていました。
カシ1本目伐採後はケヤキ2本とカシもう1本の枝を連続して伐り下ろし、枝下ろし後は胴木を伐採するためにジブを格納してクレーンを伐採木へ接近させました。
場所が狭く全幹状態では吊り倒しができないため、胴木は2分割で一旦伐採して吊り倒した後、さらに2分割に造材しました。
伐採材は出荷用ケヤキ・カシ丸太1台、太枝パルプ用材1台、枝葉2t車3台、薪材2t車1台で当日中に余すことなく全て搬出しました。