平成28年8月8日午後実施
地元入間市の近所にお住まい方の紹介により、隣人のお客様より屋敷裏の土手にある樹高約15m、目通り170cmのコメツガの伐採の依頼がありました。
以前台風の時に大きな枝が落下したことがあったそうで、大きな木があると台風や大風の時に心配であるとのことから思いきって伐採したいということでした。
コメツガはこの地域では珍しい樹種で比較的大きい部類(中径木)に入るので、昔はツガ材が必要な業者が立木を買いに来たことがあったそうです。
依頼主であるおばあさんの姑さんが嫁いで来た時には、既に今のように大きかったと言われてきているので樹齢も100年を超えているようでした。
コメツガは家の裏の土手にあり、すぐ裏には公道や電線が通っていました。また、木の周りには母屋、蔵、池、電話線があるため伐り倒したり、枝などを伐り落とすことができませんでした。
公道にクレーンを設置するためには道路使用許可を申請したり、伐り下ろした材をすぐに片付ける必要があるため、庭にクレーンを搬入して作業することにしました。
幹は元から3m付近で曲って5m付近で二又になっており、材を3m以上で伐出する必要がないので13tクレーンで十分でした。また、庭で作業するためには路盤の都合上13tクレーンでなければなりませんでした。
丁度、半日作業で13tクレーンを使用する作業があったので新たにクレーンを手配する必要がなく、地元での作業であるため半日の伐採費用と枝葉の処分費用のみで作業を行いました。
東村山市での作業が終了後、当現場に移動して午後より作業を開始しました。この現場でも空師が木に登り、まずは二又に分かれた2本の太枝の上部5mをそれぞれ伐り下ろしました。
梢端部を伐採後、電話線や建物に接触する恐れのある枝を1本ずつ吊り伐りして除去しました。その後、二又より上の太枝をそれぞれ吊り伐りして、続けて胴木は2分割で胴切しました。
クレーンとコメツガとの距離は約15mもあるため、大きく伐り下ろす際はクレーンの作業能力に注意して伐採しました。
二又上の太枝が長さ5mで各約500kg、元木と2番玉が長さ2.5mで各約700kgでした。伐採後、元口で年輪を数えたところ樹齢は約100年でした。
国産のツガ材は比較的入手が難しく昔は価値がありましたが、現在でも入手は難しいものの需要が無いので材は無償で引き取らせていただきました。
胴木および発生材は当日中に全て搬出を完了して、半日で作業を終了しました。