平成28年5月19日実施
私の出身校の東京農業大学より、奥多摩町内にある奥多摩演習林から沢グルミ6本の伐出の依頼がありました。
工芸関係の方から大学に東京都産の沢グルミが欲しいという声があり、演習林内に該当する木があることから伐採して提供するということが決定したそうです。
作業内容は、伐採木1本につき元木と2番玉を各4mの長さで2本、合計12本の原木丸太を伐出して演習林の土場まで運搬するということでした。
沢グルミ林は演習林内の林道終点より等高線上に約150m奥へ入った標高約900mの斜面上にありました。
林道は2t車程度までが走行できる砂利道で、林道終点から木までは傾斜40°以上の急斜面に沿って獣道歩いていくほか手段がありません。
重機での山林伐出の際に作設される作業道も、現地は深層が岩山のため道を作りながら進むと言うこともできませんでした。
伐採作業はチルホールとチェーンソーを用いて半人力で伐倒および造材、林内からの集運材作業は車両が使える林道終点まではエンドレスタイラー式架線集材、林道終点から搬出指定場所まではフォワーダに積載して運材することとしました。
架線用ワイヤ、集材機、フォワーダ、林内作業車、小道具等は演習林の備品をお借りしました。
演習林での伐出は国内林業の特徴でもある急峻な地形での作業なうえ、今回は索張等で多くの人員を必要とするため、架線集材に手慣れた山師さんに協力を依頼しました。
前日に演習林施設から林道終点まで集材機と架線用ワイヤを予め運搬しておき、本日は昨日用意した機材とともに集材機設置と循環索の架設、伐採木の伐倒造材を行いました。
当社では大学の協力の下、機材をお借りしてそれらの準備運搬撤収、山師さんの伐出サポート、フォワーダでの運材作業を2名で担当し、山師さん5名には伐出作業に専念していただきました。
明日は架線本線および巻上索の架設を行い、集運材作業を開始します。