平成28年5月12日実施
以前当社でカシの枝下ろしを行ったお客様より、屋敷の裏にある枯れたケヤキ2本と東武東上線の線路脇にあるケヤキ1本の伐採の依頼がありました。
当初、枯れたケヤキだけの伐採ということで訪問したところ、線路脇のケヤキや他の木も伐って欲しいとのお願いがありました。
立木がある場所は東武東上線沿いの住宅街の中で、さらに屋敷内は軒の張り出し等から13tクレーンのみが入ることのできる屋敷の中にありました。
枯れたケヤキは家の裏にあって、幸いにも裏の駐車場を一時的にお借りすることができたので、迷惑を掛けないように朝一番に伐採しました。
線路脇のケヤキは周りを線路や納屋等で囲まれており、高所作業車等が接近できないので中庭にクレーンを設置して空師による伐採で行いました。
クレーンからケヤキまでは約18m離れており、13tクレーンで作業することから枝は小さく吊り伐り、胴木も2m程度で胴切する必要がありました。
また、クレーンとケヤキの間には納屋と植木があって、空師・クレーンオペレーターともに目視による意思疎通ができない状況にあるため、作業指示は全て無線でやり取りしました。
枝下ろし時、空師は細い枝の上に乗って作業を行い、玉掛は待機位置から特殊竿1本で行いました。
数本の枝が線路の上に張り出しており、万が一枝を落としてしまうと電車がストップすることは避けられません。
枝の重心、玉掛の位置、クレーンの誘導を正確に行い、1回に伐る枝の重量を300kg以内に収めて枝を一切落とすことなく枝下ろしを完了しました。
胴木は3分割で伐出し、3番玉が約700kg、2番玉と元木が約500kgで、いずれもクレーンの最大吊り上げ能力は700kgでした。
余った時間で、以前当社が枝下ろしをしたカシ4本を再度枝下ろしして欲しいと依頼がありました。
枝下ろしの最適時期を過ぎており、むやみに伐ってしまうと枯れてしまう危険性が高いので、軽く枝を間引きおよび剪定のみで終了させていただきました。
朝に伐採した枯れたケヤキは、以前芽吹きの時期に他の業者が枝下ろしをした上に、胴切までした過度な枝下ろしのため言うまでも無く枯れてしまったという状況でした。
当社で胴木のみを引き取り、枝葉は依頼人様が畑に運搬して処分するとのことでした。