施工事例

埼玉県東秩父村 屋敷内のケヤキの伐採

令和2年4月4日実施

東秩父村にお住まいのお客様より、村内にある実家の敷地内にある目通り230㎝のケヤキの伐採の依頼がありました。

現在、空き家となっている実家の管理が行き届かなくなる前に処分したいとのことで、この度伐採することになりました。

ケヤキは実家の母屋と隣家の離れ屋との間に立っており、以前に枝下ろしをして枝張りは小さくなっているもののそのまま倒すことはできませんでした。

隣家の離れ屋に近いため雨どいが詰まって常に迷惑をかけており、以前は幹を伐採するつもりが無かったので枝だけを剪定して対策していました。

気候的に寒い地域のため、4月1日に現調した時点ではすぐに芽吹くような気配は感じられず、当社の地元地域と比較すると1ヶ月以上遅い感じがしていました。

今年は暖冬の影響で芽吹きが例年より2週間以上早く、地元のケヤキは3月下旬の時点で既に薄っすら黄緑色に芽吹いている状況でした。

県内の平野部では3月に伐採したケヤキでは水分を多く含んでおり、用材としての利用価値が秋に伐採した材より落ちる状況ですが、このケヤキはそのような感じが見られませんでした。

通常、当社では価値のあるケヤキを伐採する際は秋以降まで待っていただくことが多いですが、このケヤキはそのような必要がありませんでした。

しかし、可能な限り早い時期に伐採する必要があるため、現在進行中の山林伐採を一時中断して、最速でクレーンを手配できた本日4日に伐採することにしました。

今月は山林伐採がメインとなっており工期などの制約がほとんど無いので、合間を縫って天気が良くクレーンを手配できる日にクレーン伐採を行うようにしています。

伐採には隣家様の庭をお借りしてクレーンを搬入し、離れ屋を跨いで吊り伐りする必要がありましたが、現場手前の橋の耐久性に不信感があったので25tクレーンの搬入には気が引けていました。

木の曲がり状況から無理に6m以上の長尺材を採る必要が無かったので、万が一も想定して16tクレーンを使用し、元木は最低4m材で伐出することにしました。

大きさ的に売れ筋であること、直材の4m材を2本採れることから価値を付けることが可能であったので、買取して伐採費用を値引かせていただくことができました。

朝より隣家様の庭へ16tクレーンを搬入し、クレーン設置後は萌芽枝を伐り下ろして幹だけの状態にしました。

全幹状態になったところで胴切位置を確定し、元木と2番玉が4m材となるようにしてそれぞれ胴切して吊り出しました。

材の長さを少しでも採れるように根元を掘り下げて元伐りしたところ、根張りの間に石が巻き込んでおり、刃が切れなくなった上に大きな食い違いが発生していて倒れないトラブルに見舞われました。

16tクレーンの作業能力的に元木4m材を吊り出すことが限界で30分も悪戦苦闘の上、ギリギリの重量で元木を吊り出しました。

伐採材は水分が染み出てくるような気配はなく、木口を触っても冬に伐った材と変わらないくらい乾いていて、4月に伐採した埼玉県産のケヤキとはとても思えませんでした。

枝等は依頼人様が処分するとのことで敷地内に残置することができたので、ケヤキを全額買い上げることはできなかったものの、小さい13tクレーン相当の費用のみをご負担いただいて作業しました。

午後は地元へ戻り、現在進行中の入間市内での山林伐採で枝取りを必要とする伐採木を伐採するため、クレーンと共に移動して山林伐採を再開しました。

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伐採木

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クレーン搬入(橋通過)

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クレーン設置

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萌芽枝吊り伐り

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3番玉胴切

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2番玉胴切

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元伐り

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元木吊り出し

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元木伐採材

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伐採材