令和元年11月4日実施
さいたま市にお住いのお客様より、所沢市内にある空き家となっている実家の敷地内の斜面に立っている目通り280㎝のケヤキの伐採の依頼がありました。
昨年以前の台風時、ケヤキ周辺に生えていた多数の竹が裏の道路へ倒れてしまい、撤去作業等で近隣に迷惑をかけてしまったそうでした。
万が一、このケヤキが道路へ倒れた時は竹の時以上に迷惑がかかり、ご自身の塀も崩壊してしまうことから伐採したいとのことでした。
予算の都合上、ケヤキを買い取りしてもらって依頼人様側で伐採費用を負担することなく、さらにはケヤキの奥に立っているサワラも可能であれば同時に伐採して欲しいとのことでした。
以前、他の業者が敷地内の中高木を伐採した際、常口よりケヤキの手前まで多数の鉄板を敷いてクレーンを搬入して作業をしたそうでした。
依頼人様のご希望上、伐採する際に鉄板を敷いて作業すると鉄板敷設に関わる費用が多く掛かってしまうため、当社では鉄板を使用せずにミニラフターで伐採することにしました。
また、枝葉等の発生材を搬出処分する費用もカットして敷地内に残置することを条件にケヤキを買い取りして、伐採搬出費用を相殺して無償にて作業させていただくことになりました。
サワラの伐採については本作業に鉄板を用いないため、クレーンが土の上を沈まずにサワラへ近づけた場合に限り、無償で伐採することを条件としました。
ケヤキの伐採はミニラフターが木に近づけたとしても胴木を吊り伐りすることはできないため、最悪クレーンは太枝を吊り伐りできる位置まで進入できれば作業は十分可能でした。
昨日夜に雨予報が出ていたのでクレーンを伐採木に近づけられるか非常に心配で、実際に夜間は大雨となったためクレーンの進入路は地盤がかなり緩んでいました。
朝に12tクレーンの搬入時、敷地内のコンクリートの通路から外れた途端にクレーンがスタックしたため、保険として携行していた厚ベニヤを敷いてなんとか伐採木の前へクレーンの設置に成功しました。
まずはケヤキの枝下ろしから開始し、萌芽枝が多く長くその分樹高が高くなっていたためジブを拡張して作業に取り掛かりました。
クレーンをケヤキに近い位置へ設置できているので、萌芽枝を付けたまま比較的大きい状態で太枝を伐り下ろすことができました。
サワラはケヤキよりも奥にあって梢端の高さがケヤキとほぼ同じであったため、サワラの梢端部のみジブ2段拡張して吊り伐りしました。
午前うちにサワラは根元まで伐採し終え、ケヤキも胴木のみが立っている状態まで伐採が完了し、午後はクレーンを後退させてケヤキの胴木伐採から開始しました。
ケヤキの胴木はクレーンとの位置関係上吊り伐りできないため、伐倒してから玉切ってクレーンで引き摺り出しました。
買い取りしたケヤキの胴木はもちろんのこと、そのほかの伐採材も基本的には当社で引き取ることになっていましたが、サワラも伐採した場合は全て積み切れないため一部は枝葉と同様に敷地内に残置しました。
先頃より予定していたメガソーラー発電所関連の伐採は、開発許可が10月28日に下りていたようで、諸般の都合から明日より重機の搬入を開始し、翌6日より本格的に着工します。
現場は尾根、谷、急傾斜地、平地、沢など様々な地形のある約8700㎡の山林で、伐採材は基本的に全て搬出、枝葉等発生材は現地にてチップ化して、工事は概ね11月下旬までかかる見込みです。