令和元年5月15日午前実施
当社へ伐採丸太をお持ち込みになった土木業者様の元請会社様より、地元近所の丘陵地の麓に立っている目通り220cmのヤマザクラの伐採の依頼がありました。
昨年の台風24号の暴風で木が傾いて危険であることや、木のすぐ下側で擁壁工事を始めるとのことで伐採したいとのことでした。
伐採丸太を持ち込んだ土木業者様が当社の近くで庭木の伐採や空き家の解体をしており、その元請様が伐り倒すことのできない木があるとのことで伐採業者を探しているとのお話しをいただきました。
当社の近くであるためすぐにお伺いして現地を確認したところ、車両が進入できる月極駐車場から一段高い丘陵地の山林林縁部にヤマザクラは立っており、経年により樹幹はかなり傷んでいるようでした。
お立会いいただいた元請様が駐車場とヤマザクラの間にある斜面に擁壁を施工する予定で、駐車場を5月15日から借り上げるので可能な限り15日に伐採をして欲しいとのことでした。
現地周辺は古くから住まわれている方が多い地区であるため周辺の道路は狭く、道路から駐車場への通路は乗用車の出入りしか想定していないためここも狭い状況でした。
一段高い位置から生えているため樹高がその分高くなっており、本来は16tクラスのクレーンで作業すべき現場でしたが、通路のコンクリート部が16tクレーンの重量に耐えられるか不安でした。
ミニラフターでもジブ拡張すれば梢端まで届き、伐採木がサクラであるため12tクレーンを搬入して作業することにしました。
駐車場借り上げ初日のため車両搬入は8時以降とのことで、当社から現場までは5分程度と近い距離であるため8時までクレーンも当社で待機していました。
現着後は通路に厚ベニヤを敷いてコンクリート部を養生してクレーンを搬入し、ジブを拡張して枝下ろしから開始しました。
枝数が少ないため枝の吊り伐りは4回ですぐに終了し、胴木は3分割にするように胴切して、幹から萌芽した枝は伐り落とさずにそのままの状態で胴切して駐車場へ吊り下ろしました。
3番玉と2番玉を胴切した位置でも樹幹内部は腐食して傷んでおり、元木はチェーンソーを入れてすぐに抵抗が無くなったため大穴になっていることが分かりました。
元木を吊り上げてみると内部は大きく腐って空洞となっており、肉薄状態で台風からよく持ち堪えたと称賛するような状態でした。
現地の駐車場の入口までは当社の原木運搬車は進入可能でしたが、駐車場への曲り角と通路が特に狭いため、伐採材はローダーダンプに積込んで搬出しました。
10時半過ぎには全ての作業が終了したので当社まで戻って伐採材などの荷下ろしをした後、午後から市内で12tクレーンを使用して伐採する現場へ移動しました。