平成31年4月27日実施
青梅市の造園業者様より、同市内にある幼稚園の駐車場と道路の間に立っている目通り230cmの半枯れ状態のケヤキの伐採の依頼がありました。
生きている枝がほとんど無く、梢端部は全て枯れて至る所で樹皮が剥が落ちていて、枯れ枝の落下や倒木の危険性が非常に高い状態にありました。
根元には大きめのサルノコシカケが2個生えており、大風が吹いたらいつ倒れてもおかしくない状態でした。
造園業者様がほかの樹木の伐採や剪定等を総合的に施工する作業の一環で、クレーンを使用した大径木の伐採となるため当社で作業させていただくことになりました。
共同作業のため枝葉等の廃棄する発生材は造園業者様が処分し、胴木は当社で引き取ることになりました。
現場は傾斜地に造成された住宅街の中にあって道路や曲り角が狭く、ケヤキが立っている脇の道路と幼稚園の駐車場にはかなりの高低差がありました。
現地調査時は駐車場内にクレーンを搬入して作業する予定でしたが、駐車場へ下りる坂の勾配が急でクレーンが登れなくなる可能性があるとのことで駐車場向かいの幼稚園敷地にクレーンを設置することになりました。
高低差のある駐車場内から作業する場合を想定して造園業者様に20tクレーンの手配をお願いしており、幼稚園敷地から作業する場合は作業半径が大きくなるためこちらから作業する場合でも20tクレーンが必要となりました。
20tクレーンを幼稚園敷地へ設置することで、駐車場側に伸びた枝は吊り伐りせずに全て伐り落とすことが可能となりました。
生憎の雨予報でしたが時々雨の少雨予報で1日フルの作業ではないこと、幼稚園のため休園日での作業指定、延期すると日程が不明瞭になることから作業を強行しました。
胴木を搬出するため当社の運搬用トラックも搬入し、途中の狭い曲り角では後輪タイヤを石垣に多少乗り上げないと曲がりきれませんでした。
住宅街のため8時半始業で20tクレーンを搬入して作業を開始し、最終的にクレーンでの吊り伐りは電線に被った生木の枝、梢端部、太枝1本の計3回で、その他の枝は全て伐り落としました。
発生材のうち枝葉は造園業者様のパッカー車へ投入し、太枝はユニック車へ積み込んでいました。
雨模様の中で作業したため樹上は非常に滑りやすく、ケヤキ系の枯れ木特有のキクラゲが多数寄生しており、踏むと滑るという危険な状態でした。
早々と枝下ろしを終了し、幹を4m材で胴切して吊り伐る作業能力を確保できなかったため、駐車場へ向けて全幹状態で伐倒しました。
根元はサルノコシカケが2個寄生している影響で白太が完全に腐っており、伐倒時に思わぬ方向へ倒れないようにチルホールを早い段階で巻いて曳き倒しました。
伐倒後、節の状況を確認して2分割に玉切して造材し、20tクレーンでは材を引き上げられないため造園業者様のユニックで駐車場へ曳き出して当社のトラックへ積込んでもらいました。
晴れたり、雨降ったり止んだりの繰り返しでも樹上作業時は幸いにも雨は降らずに11時で全作業を終了し、この現場を以って平成最後の伐採作業も終了しました。