施工事例

埼玉県ふじみ野市 住宅街でのケヤキ2本の伐採

平成31年4月12日実施

富士見市の造園業者様より、ふじみ野市内の住宅街の中の家にある目通り260cmと270cmのケヤキ2本の伐採の依頼がありました。

ケヤキのある家の解体と更地化の予定に伴う伐採処分で、現状の建物を取り壊す前で新芽が茂る前に伐って欲しいとのことでした。

住宅街の中にあるケヤキのため定期的に枝下ろしをしていた木なので枝は細く、芯止めしていることで幹の長さ自体は10m程度しかありませんでした。

現場に接する道路が幅員3.4mと狭く、道路周辺には電線類が近くに張り巡らせてあってクレーン作業への支障が多い現場でした。

道路に面している目通り260cmケヤキは、最悪4t車のユニックでも伐採可能なため難しいものではありませんでしたが、家の裏にある目通り270cmケヤキの伐採が問題となりました。

ミニラフターで伐採する場合は胴木を1m~2mの長さで伐採せざるを得ず1日での作業が難しい状況で、16tクレーンでも胴木を2m程度で伐採する必要があって1日で作業を完了できるか微妙な状況でした。

クレーンを搬入して作業するには道路を通行止めにするため、近隣への負担と迷惑を最小限に抑えることや予算的な問題から1日での作業を希望していました。

確実に1日で作業を完了し、胴木もゴミではなく全て材として伐出すべく、クレーン屋さんの事前調査に基づいて25tクレーンの搬入を強行することにしました。

クレーン搬入のほかに、吊り伐った伐採発生材も全て道路に下ろして積込みする必要もあるため、造園業者様に道路使用許可の申請をしていただきました。

クレーンの設置により奥の住民の車両の出入りが不可能となるため、造園業者様へ依頼を発注した元請の不動産業者様が代替の駐車場を用意しました。

また、クレーンを所定位置で作業するためには、裏の家のカーポートと横の運送業者様の敷地へ車体を一部ずつ入れてアウトリガーを張り出す必要もありました。

事前に承諾を得て朝に住民の車が出庫したことを確認後クレーンを搬入し、道路以外の私有地へクレーンが立ち入る箇所に厚ベニヤや矢板で養生し、アウトリガーの下は厚ベニヤ3枚敷きで対応しました。

近隣の方々のご協力の下で周辺の電線や塀、植木等に一切干渉することなくクレーンの設置に成功し、25tクレーンのため最初から最後まで移動もできず、また移動する必要がありませんでした。

まずは、道路側の目通り260cmケヤキの枝下ろしから開始し、枝が電線や家屋に被っていたため全て吊り伐りして伐採しました。

造園業者様が枝を搬出する都合上幹の伐採まで取りかからず、1本目の枝下ろし終了後は家の裏の目通り270cmケヤキの枝下ろしに移りました。

このケヤキの枝も裏の家の植木や家屋に被っていたため、先のケヤキと同様に全ての枝を吊り伐りしました。

昼までに2本とも全ての枝を伐り下ろして発生材を積込んで搬出し、午後からは胴木の伐採に取り掛かりました。

目通り260cmケヤキは胴切して2分割にして、目通り270cmケヤキは腐っている3番玉を胴切し、元木と2番玉は胴切せずにギリギリ吊り出せる作業能力があったため6m材の状態で伐採しました。

目通り270cmケヤキの元木6m材は伐採後、節や腐り状況をよく吟味して3mに造材し、元木はほぼ無傷の材を採りました。

目通り260cmケヤキの元木は、根元の樹皮に穴があって伐採後の元口にキズが出ることがわかっていたため、元木を生かすように5mで胴切して4m材として余裕を持たせました。

伐採終了後、カメラ故障により積込み以降の作業は撮影できませんでしたが、伐採材5玉を積込んで15時前にはクレーンも搬出して道路を解放しました。

枝葉のほかに造材によって排出した木端等の発生材も造園業者様が全て処分し、幹は以前の枝下ろし等による痛みが多数あるため引き取りでの対応としました。

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伐採木ケヤキ(左:目通り270cm、右:目通り260cm)

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クレーン設置

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枝吊り下ろし

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目通り260cmケヤキ2番玉胴切

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目通り270cmケヤキ3番玉胴切

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目通り270cmケヤキ元伐り

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目踊り270cmケヤキ吊り出し

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目通り270cmケヤキ吊り倒し

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目通り260cmケヤキ元伐り

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目通り260cmケヤキ元木吊り倒し