令和3年11月23日実施
当社で伐採をさせていただいているふじみ野市内の神社の役員様より、ご自身の自宅敷地内にある枯れてしまった目通り290㎝のケヤキの伐採の依頼がありました。
6年程前に他業者が初夏の既に時期の悪い時に強剪定を実施し、その後すぐに芽吹き返したものの翌年には枯れてしまい、今日までそのままになっていました。
当社が神社の強剪定を秋以降に実施していたことを承知していたにも関わらず半ば強行して初夏に施工してしまい、結果的には枯らしてしまったような形になっていました。
強剪定の際には裏の市道を片側通行規制により高所作業車を使用して施工したそうですが、根元から伐採するためにはラフタークレーンを使用する必要があり、この場合では通行止め許可を申請する必要がありました。
依頼人様の敷地内からは重機や車両を接近させることができず、市道の通行止め手続きが容易ではないために伐採できず、枯れてから5年も放置されていました。
ケヤキは前から道路側へ傾いて立っていたので、万が一の倒木、大風による落下枝を危惧して伐採する意向はあったものの前に進むことができなかったそうです。
この度、神社の剪定作業のご依頼と同時に本件の相談を受け、丁度隣地が造成にかかるとのこともお聞きしたので、隣地の常口通路にクレーン設置して道路を使用せずに作業できる見込みが立ちました。
家屋解体・造成着工前に伐採へ取り掛かれば、隣地のアスファルト舗装がある状態で車両を搬入でき、道路陥没等が発生した場合でも現状復帰する必要が無かったので非常に効率的でした。
11月中旬に造成工事の日程が判明し、25日から解体工事が開始されるとのことで地主様の出入り等の都合上、通路使用は22~24日の間に限られてしまいました。
当初は他方でケヤキの伐採を予定していましたが、先方の都合上どうしても日程を先延ばしすることができなかったので、予定を変更して当現場を優先し実施することになりました。
造成業者側の都合で予定が直近に判明したことでクレーンの予約が上手くいかず、22日は雨天予報、24日はクレーンの手配がどうやっても付かず、23日でなんとか手配してもらい施工できる段取りとなりました。
枯れてから5年も放置されており樹上の腐食状況等がわからないため、胴切を含め可能な限り樹上作業の時間を無くすべく25tクレーンを使用し、胴木は全幹状態で吊り伐りすることにしました。
通常はアスファルト舗装を破損させないようミニラフターの使用、または敷鉄板で養生して25tクレーンを搬入すべきですが、造成工事中にアスファルトが剥がされるため破損の際の責任がありませんでした。
朝より当社車両を隣地の庭へ搬入後は25tクレーンを無養生で常口通路の入口へ搬入し、現状では陥没等が発生することなく入口にクレーンを設置しました。
枝は太枝が残っているのみで幸いにも白太だけが腐食している状況で、ある程度強度を保っていたので1時間程度で問題なく枝下ろしを終了しました。
太枝等は分家の方が薪として使用するとのことで、幹以外の伐採発生材は短く伐れば全て依頼人様の敷地内に残置してもよいことになっていました。
休憩を挟み、25tクレーンを使用する大きな目的とした胴木の全幹吊り伐りを実施し、胴木を隣地通路上へ吊り倒しました。
ご依頼の段階より伐採材の一部は製材して利用したいとの意向により、依頼人様立ち合いの下で胴木を確認しながら製材の打ち合わせをしました。
ご予算の都合等で2番玉の3m材で75㎜板を製材することが大筋で決定し、元木の6m材は当社が買取して伐採費から値引いて引取することも決定しました。
午前中で伐採材の積込まで完了してクレーンを搬出して通路を解放し、午後一番で清掃作業をして全作業を終了しました。
伐採材は当社貯木場へ搬入し、2番玉伐採材は後日製材して返却する予定です。