令和元年6月14日実施
千葉県の土木会社様より、所沢市内で造成中の約2400㎡の屋敷林の伐採の依頼がありました。
以前からこの土木会社様が三芳町周辺で山林を造成する際、現場内に高木、大径木、大きく傾いた木等の伐採の難しい立木があった際に当社へ依頼があり、今回は大径木が多いとのことでした。
土木会社様が着工後に依頼を受けて現地調査へお伺いし、その際にはユンボが動けるように小径木と一部の中径木や竹が伐採されて林内の見通しが良くなった状態で伐採はストップしていました。
立ち残されていた木は高木、大径木、隣地の建物に枝が被っている木ばかりで、着工前に比べてもほとんどの立木が残っていました。
伐採木の種類はカシが半分以上を占め、次いでムクが3割程度と多く、残りがケヤキ、エノキ、サワラといった構成の屋敷林でした。
伐採木の目通りのほとんどが150cm以上の中大径木で、一番大きいもので目通り3m超えのエノキや目通り3mに近いカシもあり、樹高はほとんど20mを超えていました。
現場周囲は交通のかなり多い市道や蔵などの建物、墓地や資材置場に囲まれており、造成地内は狭いためそのまま伐倒することができる立木は半分程度でした。
このため、そのまま伐倒できない立木はクレーンで枝下ろしをして樹高を低くしてから伐倒する必要がありました。
現場は土木会社様の地元ではないので多くの敷鉄板を用意することが簡単なことではないため、現場内を掘り起こして赤土を採取してクレーンの通り道に盛土して転圧しました。
20tユンボで転圧したとはいえ、鉄板を敷いていない盛土を走行するためクレーンはミニラフターに限られ、作業開始から終了までジブ2段拡張で対応する必要がありました。
現場の整地都合と当社の予定により6月4、5日に12tクレーンを搬入して枝下ろしと一部立木の伐倒を行い、6日はクレーンを使用せずに伐倒できる立木を伐採しました。
2400㎡の屋敷林を予定通り3日で伐採を完了したところで、範囲外隣地の伐採が追加で依頼されました。
伐採した枝葉の搬出や、追加で伐採する立木までクレーンを搬入させるための盛土通路の作設が必要となるので、一週間程度先延ばしにして欲しいとのことでした。
盛土通路を走行するので雨が降っている最中は勿論のこと、雨上がりの当日や翌日も作業できないため天気予報を見極めた結果、6日の時点で本日14日に追加伐採を予定していました。
追加で伐採する立木は墓地周辺のスギ、ムク、カシ、墓石の上で傾いたサワラ、現場奥の造成地外にある目通り3.4mイチョウの一部枝下ろし、カシ大径木等5本となっていました。
本日も12tクレーンを搬入し、墓石の上で傾いたサワラから伐採を開始しました。サワラは台風の影響で傾いて隣のムクに寄り掛かるようにして倒れ掛かっていました。
造成地側とは別の狭い入口からクレーンを搬入してジブ2段拡張し、サワラは4m位に全て胴切して林内から曳き出すようにして吊り出しました。
9時半頃までにサワラの伐採を終了し、現場の意向で造成の作業進行状況から奥の目通り3.4mイチョウの枝下ろしをすることにしました。
クレーンを搬入するための盛土通路がイチョウの前まで作設されており、その通路は造成の支障になるため早急に撤去したいとのことでした。
イチョウは樹齢がかなり若い頃に芯止めしたか幹が折れた影響で太めの枝が爆発するように生えており、当初は南側の建物の方へ向かっている枝のみを伐って欲しいと言うことでした。
10時過ぎから枝下ろしを始めて直ぐにイチョウの持ち主様より、強剪定に変更して欲しいと計画変更を言い渡されました。
土木会社様と協議の下、持ち主様の意向通りに強剪定することになり、枝数が非常に多く20回以上吊り伐りをしました。
この急遽な追加により15時半頃までイチョウの枝下ろしに時間を要し、もう1本クレーンで伐採をする予定であったムクに手が回らずに後日再度クレーンを搬入することになりました。
クレーンで伐採するムクの他、伐倒することができるカシ等7本を残り1日で伐採してこの現時点での追加作業を終了する予定です。
伐採材は土木会社様がチップ業者へ搬出することになっていましたが引き取りに運賃が発生するため、必要な材があれば好きなだけ搬出しても良いことになっていました。
当社ではケヤキ、ムク、カシ、エノキ、サワラの元木と2番玉を中心に、今日までに約50tの伐採材を無償で引き取りました。