平成30年12月7日実施
所沢市のお客様より、自宅屋敷内にある目通り280cm、230cm、190cm等ケヤキ4本、ムク2本、ミズキ2本、カシ1本の伐採の依頼がありました。
近隣から落葉のクレームが度々入っていたことや、依頼人様が高齢により落ち葉掃きへの負担軽減のためから伐採することになりました。
目通り280cmケヤキは屋敷常口の角に門柱のように立っており、枝下高が高く非常に目立つことからシンボルツリーとして大切にされ、家の目印にもなっていました。
先祖から伝わる木として伐採することを今まで躊躇っていましたが、隣人様も今年始めにケヤキを伐採したことから、依頼人様のケヤキもご自身の代で処分することを決心されました。
この作業は今年3月にご依頼をいただいておりましたが、ケヤキを買取する都合上3月下旬の伐採では時期が遅く、当時は他の伐採作業や山林の伐開作業を請けていたため秋以降に延期させていただいておりました。
台風24号の倒木撤去の関係で年度末までお時間をいただいて、ここで日時指定や時期指定の作業がひと段落したことで12月中に伐採することにしました。
現場に接する道路が幅員4mで依頼人様宅の常口幅が3m弱と狭く、大型のクレーンや車両を搬入することが難しく伐出作業は困難なことが予想されていました。
当社の原木運搬用トラックを依頼人様宅内に入れる際は、まずは目通り280cmケヤキ伐採し、道向かいの隣人様宅の常口で一時的に切り返しをさせていただければ本当のギリギリで進入できると確信していました。
トラックが進入できることで伐採材を7m材までは搬出することが可能となるため、伐採するケヤキ4本のうち3本を買取させていただき、伐採費用を値引きして伐採させていただくことができました。
目通り280cmケヤキは枝下9mの無節材で殆ど曲りの無い珍しい材でしたが、大型車が進入できないことや材を吊り倒すスペースを確保できないので9m材を2分割で搬出せざるを得ませんでした。
道幅的には現場へ16tクレーンをなんとか搬入できる状況でしたが、現場内でアウトリガーを完全に張り出すことや旋回ができないことからミニラフター3日間の予定で作業することにしました。
伐採には12tクレーンを搬入し、運搬用トラックを搬入するための条件として初日は目通り280cmケヤキの伐採から開始しました。
枝下ろし時、アウトリガーを左右完全張り出しするためクレーンは庭に設置し、クレーンと木との距離が長くなるためジブを拡張して作業を開始しました。
目通り280cmケヤキのほか今回伐採するケヤキは全て以前に枝下ろしをしており、萌芽枝の枝下ろしとなったために吊り伐りする回数が多く、このケヤキだけでほぼ半日時間を要しました。
昼前のうちに午後より胴木伐採するためにクレーンを木に接近させ、クレーンの作業能力と幹の曲がり具合と相談し、元木を5m材、2番玉を4m材で採ることにしました。
まずは重要な部分が9m少々残るように3番玉を胴切し、次に2番玉を4m材で胴切しました。最後に残った元木5m材を伐採し、クレーンの後ろに吊り倒しました。
クレーンの作業能力上、ミニラフターのため大径木を吊り倒すことの方が大変な作業で、片方のアウトリガーが完全に出ていないことから能力限界で吊り倒しました。
伐採材は本日中には搬出しないため、車両が出入りできるように材は庭の方へ移動する必要がありました。
元木を庭へ移動するためには、材を動かしてはクレーンも動かしての作業を2回繰り返して移動し、車両が出入りできるようになりました。
次に目通り230cmケヤキの枝下ろしに取り掛かり、3割程度伐り下ろしたところで16時になったため伐採作業を中断し、枝片付をして初日の作業を終了しました。