平成30年9月19日実施
立川市の工務店様より、福生市にある民家解体現場の敷地内にある目通り240cmと250cmのケヤキ2本の伐採の依頼がありました。
民家所有者様の他界で土地上物の処分及び更地化するとのことで、建物のほか樹木類も処分の対象となり、そのうちケヤキ2本の伐採処分を当社で施工することになりました。
市街地の民家のため道路や敷地が狭く、建物を解体してからでないと簡単には伐ることができない現場でした。
解体現場の伐採なので建物解体後の作業を条件として、跡地を作業場とするために整地や地固めのほか、クレーン等を搬入するための出入口及びスロープの作設をお願いしました。
運搬車両の駐車場所にも問題があり、現場敷地内には接する細い道の車幅や搬入口からはミニラフターと4ナンバー車の進入が限界であるため、伐採材の運搬車両を1日中駐車するスペースを確保できませんでした。
道路事情が悪いという環境上、2日以上に渡って狭い道路へクレーンや運搬車両を頻繁に出入りさせる訳にはいかないため、1日のうちに全作業を終えることが望ましい場所でした。
このため、伐採はいつもお世話になっている空師さんとお抱えの13tのクレーン屋さんにお願いし、当社では伐採材と発生材の搬出運搬を担当しました。
クレーンを建物跡地に進入させるためには地面の養生が通常では必要で、道路事情から簡単に鉄板を搬入できないので、砕石散布と厚ベニヤの用意を工務店様にお願いしていました。
建物を解体した業者さんがミニユンボでも現場内を非常によく転圧したお陰で、ベニヤを使わずとも敷地内でクレーンを走行させることが可能でした。
2本とも5年程度前に枝下ろしをしている木のため枝の吊り伐りは容易で、吊り下ろした枝も廃棄する細枝と太枝のパルプ材が明確に分かれており、枝払いや選別作業も非常に容易でした。
胴木は高さ3m弱の位置から枝分かれして枝下高が街路樹並みに低く、樹齢も若く街路樹のケヤキがさらに大きくなったという感覚で、性質も街路樹に近い感じでした。
午前中には2本とも胴木残しの状態までの枝下ろしと廃棄する枝の積込搬出が終了し、午後は胴木の元伐りから作業を再開しました。
ここで、2本の元伐りが終了する頃を見計らって原木運搬車両を会社から呼び寄せ、現場前の狭い道が接する都道からバックで進入させました。
当社の運搬車は住宅密集地や狭小地からの大径木搬出を想定しているので、ショートホイルベースのお陰で途中の狭いカーブをなんとか通過して車幅限界で現場の前まで搬入しました。
現場敷地内までは進入させることはできないので、道路上に止め置いて到着と同時に積込みを開始しました。
伐採材はすぐに積込みできるように荷作りしているためそのまま積込み、積込終了後は速やかに搬出しました。
伐採材は1台で丁度積み切り、廃棄する枝葉は1本のケヤキにつき2tダンプ8分目程の量で済み、予定通り当日中に全て搬出して作業を終了しました。
更地化のための抜根作業までは、伐根付近に境石、水道管、道路、水路が食い込むように干渉しているので当社では請負いませんでした。