2020年02月06日

埼玉県所沢市 住宅街でのマツ3本等の伐採

令和2年2月6日実施

地元入間市の当社と同じ地域で営業している植木屋さんより、所沢市にお住まいのお客様の自宅敷地内にあるマツ3本の伐採、コナラ2本等の剪定の依頼がありました。

枯れ始めてはいないもののマツ3本に虫食いが入ってしまったことや、樹高の割には幹が細いので大風の際に大きく揺れることが心配で伐採することになりました。

山を造成して高級住宅街のように整備された地区で、斜面に造られた区画には景観を重視するようにマツ、サクラ、コナラ、カシを植えた家が点々としている場所でした。

今回当社で剪定するコナラは、植木屋さんが当社を知る以前に隣の市の伐採業者へ依頼して強剪定を施工していました。

その業者は当社でも多少付き合いのある所ですが、技術面はもとより金銭面でも業界での評判が良くないので、植木屋さんが特殊伐採の発注を当社へ乗り換えいただいたことで今回よりお取引を開始しました。

当社の地元では、当社の商号が材木店であることで特殊伐採等の伐採全般業務を請けていることを知らない人が大多数で、地元のお客様はまだまだ少ない状況です。

マツ3本の伐採の他にその伐採業者が強剪定したコナラも落葉を抑えるために樹高を下げたり、剪定したりして今後は簡単に登って剪定できるようにしたいとのことでした。

マツは道路より29m~33m離れた母屋奥の斜面に点在しており、クレーンで伐採するには道路を片側通行にして25tクレーンを搬入し、家を跨いでなんとかギリギリ届くかという状況にありました。

住宅街のためトラック等は全て道路にしか止め置くことができず、伐採材は枝葉も幹も全て搬出処分する必要がありました。

人力で伐採するには手間がかかり、幹を細切れにして搬出処分するには非常に多くの費用と手間が掛かるため、片側通行にして25tクレーンで伐採した方が安上がりで作業可能でした。

幸いなことに都内の住宅密集地のように道路が狭くはなく十分な幅員があり、クレーンの片側アウトリガーを依頼人様敷地内の駐車スペースに全張りすることが可能でした。

依頼人様の隣近所は良い関係である上にこの植木屋さんのお客様でもあるので、道路使用や車両の駐車、作業中の騒音には非常に寛容的な方々でした。

このため作業時に依頼人様宅周辺を片側通行にして多くの車両を止め置いたり、枝葉処理にチッパーを使用したりすることを快諾していただけていました。

25tクレーンを使用できる状況となり、ジブ2段拡張して最遠部でも幹を最低3m以上で吊り伐る作業能力をギリギリ確保できる見込みが立ちました。

昨年12月に今回の現場から少し先にお住まいの当社のお客様宅で伐採した際も、隣近所同士の関係が良かったので片側通行にして作業することを皆様が快諾し、難工事が容易な作業になりました。

道路使用のため朝は時間を置いてからクレーンを搬入し、アウトリガー接地面となる駐車スペースの石畳を段ボール、厚ベニヤ、鉄板の3段敷きで厳重に養生することから作業を開始しました。

接地面養生準備と同時に、反対側は普通車が通り抜けられる分を空けてクレーン設置位置を確定し、まずはジブを1段のみ拡張して伐採作業を開始しました。

今日は暴風に近い強風が常に吹き荒れて伐採木は大きく揺れ、クレーンのフックや玉掛けが風に煽られて狙いが定まらず、吊り伐った材は風に流されて空中で大暴れしている惨状となってしまいました。

10時までに道路から近い順にマツ2本を元木3m残しで伐採し、33m離れたマツはジブ2段拡張で同じように元木3m残しで昼までに伐採しました。

どのマツも2番玉から上は35㎝バーのチェーンソーで十分伐採可能な太さでしたが、29m以上離れた木を伐採するために3m材で回数多く吊り伐りしたことで時間がかかっていました。

また、オペレーターから伐採木がほとんど見えないので全て無線でクレーンを誘導していることや、風に煽られていたこと、荷下ろし位置の関係で毎回ブームを伸縮したことも時間がかかった要因でした。

午後はマツ3本の元木をそれぞれ吊り伐りして搬出し、追加として申し付けられていた細いカシ3本の剪定をしました。

ジブ2段拡張した状態で追加のカシを剪定した際は、重量200㎏前後の葉付きの枝を吊ったところで枝が吹き流しのようになり、風の抵抗でクレーンが旋回しないというトラブルも発生しました。

この状況下で枝の剪定はこれ以上不可と判断し、多少時間が早いものの作業を打ち切って翌日に延期し、伐採材を積み込んで初日の作業を終了しました。

元々、追加作業が発生しない場合でも1日での作業は厳しいと判断しており、2日分のクレーンと当社の予定を押さえていたので残りを翌日に施工して全作業を終了する予定です。

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伐採木

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1本目マツ梢端吊り伐り

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吊り下ろし

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1本目マツ3番玉胴切

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伐採材荷下ろし

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枝葉粉砕積込作業

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3本目マツ梢端吊り伐り

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3本目マツ元伐り

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元木吊り出し

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マツ伐採材

来週の特殊伐採は当社の伐採では最高サイズとなる、目通り6mケヤキ巨樹の伐採を行います。

鉄板敷設が必要となり現場常口が狭いため25tクレーンが搬入の限界で、搬出にも25t大型車やトレーラーが進入できないため、幹は胴切して全て増トン車にて搬出しなければなりません。

鉄板敷設~伐採搬出、遠方への出荷まで全て自社で施工するため、着工~撤収まで1週間程度かかる予定です。