2016年05月23日

東京都奥多摩町 東京農大奥多摩演習林内の沢グルミの伐出(3)

平成28年5月23日実施

奥多摩町農大演習林での沢グルミ伐出の続き記事です。

先週に引き続き、本日は残りの材の搬出と架線の撤去をしました。

架線は張ったままなので、始業後は荷掛班と集材班に分かれて作業を開始しました。

集材機の不具合は先週の処置のおかげで特に問題なく作動し、4m元木材や細材4本同時を高速運転での集材にも耐えられるようになりました。

集材作業の流れは、荷掛班が架線下まで材を人力や特殊な小型ウインチを用いて集め、それらに玉掛をして架線の巻上索で空中に吊り上げます。

吊り上がった材は循環索によって元柱まで引き寄せられ、元柱まで到着すると集材班の荷外し手が材に新たにウインチ用の玉掛を行います。

元柱-先柱の位置関係上、斜面際に生えた木を元柱とする必要があったため、そのまま材を下ろすと斜面上に下りてしまうのでウインチ等で引き寄せる必要がありました。

フォワーダのグラップルが届く範囲まで林内作業車のウインチで曳き、ウインチが曳くと同時に架線の巻上索を弛めて荷下ろししました。

その後、材はグラップルで掴んでフォワーダに積み込んで満載になると林道終点から出発し、標高が約100m下の指定場所まで運搬して荷下ろししました。

伐出予定の12本の他、伐採や架線の架設にともなって支障となり伐採した材、伐出予定材の3番木・4番木…等の材も全て搬出しました。

架線集材作業および運材作業は午前中で終了し、午後からは架線の撤去作業に取り掛かりました。

撤去作業は架設作業よりも格段と容易で、2時間程度で終了しました。お借りしたワイヤと集材機は下山の際にフォワーダに積み込んで演習林施設まで運搬しました。

当社でも以前は今回のような架線を用いた伐出を多く手掛けておりましたが、現在は住宅街や都市部、屋敷林等での特殊伐採に特化しているため、山林での大規模伐出に対応した機材を持ち合わせておりません。

今回は大学(機材借用)と山師さん(索張り)の協力を得て、伐採~索張り~集材~運材~架線撤去を無事に終えることができました。

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細材4本同時集材

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元木太材集材

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材到着・木寄せ用玉掛

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木寄せ

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フォワーダへの積込

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林道終点より搬出

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搬出4m原木丸太

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機材撤収