令和2年1月14日実施
当社で伐採をさせていただいている西東京市のお客様の紹介により、同市内の近場にお住まいのお客様から自宅敷地内にあるケヤキ4本の伐採とケヤキ4本、エノキ1本の枝下ろしの依頼がありました。
近年の強力な台風の襲来により、近隣住宅等へ万が一倒れて迷惑をかけてしまわないように伐採したいとのことでした。
現場は西武線の駅に隣接する区画の中に位置しており、都市部の住宅街の中に残った僅かな緑地となっており、敷地東側は依頼人様所有の公園として市が整備して解放していました。
伐採するケヤキ4本は依頼人様の敷地の中でも母屋や納屋のある敷地西側で、万が一倒れた際にはアパートや隣人様、比較的人通りの多い道路に影響する状況でした。
一方で枝下ろしするケヤキ4本は母屋の近くに立っているものの、万が一倒れた場合には周囲各位に迷惑がかからないので伐採せずに枝下ろしすることになりました。
十数年前より他のケヤキ専門の伐採業者が2回に渡って敷地内のケヤキを30本近く伐採しており、ケヤキに手を付ける前は空が見えない程の枝張りで鬱蒼としていたとのことでした。
今回当社で手を付けるケヤキ8本は過去2回の伐採を免れて今日まで残ったものの時代の流れには逆らえず、倒木した場合に影響の大きい4本は伐採することになりました。
伐採するケヤキ4本の大きさは目通り250㎝を筆頭に230㎝、200cm、150cmで、目通り230㎝ケヤキの元木はスラっとしていて長尺材を採ることが可能でした。
現場周辺は駅にかなり近いということもあって住宅街となっており、広い道路から現場まで続く道路は狭くて曲がり角がきつく、電柱が干渉して大型車の進入は不可能でした。
いつも使用している当社の原木専用運搬車が進入できない狭い道路事情となっており、クレーンもミニラフターしか満足に使用することができませんでした。
伐採には12tクレーンを使用し、伐採材の搬出には3t車ベースの増トン超ロング車をこの現場のために当社仕様で用意していました。
住宅街のため伐採材の搬出条件が決して良いという場所ではありませんでしたが、目通り230㎝ケヤキの元木は良いものであったので、クレーン代の値引きをさせていただきました。
枝葉は当社で処分せずにチップ化することを提案したところ、緑地公園内の除草に困っていたとのことなので防草マルチング材として再利用されることになりました。
朝より12tクレーンを搬入し、続いて作業員総出で原木運搬車両を誘導して曲がり角や常口付近の物置の屋根をかわしてギリギリで搬入しました。
現場訪問時の測定通りに3t車ベース超ロング車の搬入が限界で、4t車ベースの車両では車高とキャビン幅、右ミラーステーが干渉して搬入が相当厳しい状況でした。
車両を全て敷地内へ搬入し、クレーンはジブ拡張を行って細ケヤキの支障枝除去と目通り230㎝ケヤキの枝下ろしから作業を開始しました。
目通り230㎝ケヤキの枝は10時過ぎまでにほぼ全て伐り下ろし、昼までには納屋の裏にあった目通り150㎝ケヤキの枝を全て伐り終えました。
チップ化した枝を撒く場所は同じ敷地内でも少々離れているため、伐採作業場所でチップ化してダンプに吹き込み、指定散布場所まで運んでダンプアップしました。
午後は目通り150㎝ケヤキの胴木伐採より再開し、クレーンは納屋を跨いで作業しているので胴木は3分割にして吊り伐りしました。
次に伐採する目通り230㎝ケヤキの胴木は元木を6m材にする予定でしたが、7m材で探しているというお得意様より情報が午前中に入り、注文材に合致するように7m超で伐採するようにしました。
クレーンの作業能力を確保するためにクレーンを移動して可能な限りケヤキに接近させ、元木で7m材が採れるように2番玉を胴切して吊り下ろし、続いて元木も伐採して吊り出しました。
運搬車両が小さくて毎日伐採材を搬出しないと期間内に運びきれないので、14時過ぎの時点で初日の伐採は終了して伐採材を積み込んで搬出し、庭を片付けて作業を終了しました。
目通り230㎝ケヤキの元木7m材と短幹材2本を残して庭の端へ移動し、7m材は作業最終日の最終便で搬出する予定です。