施工事例

埼玉県入間市 県道脇のナラ枯れ危険木等山林斜面の帯状皆伐

令和7年4月29日~5月22日実施

地元入間市の当社所在地区内にお住まいのお客様より、ご自身所有の県道脇にある山林のナラ枯れ樹木や県道へせり出している樹木の伐採の依頼がありました。

同じ並びの山林に立っている枯れナラの落下枝で事故が発生した様で、この度県道沿いにある山林の所有者へ一斉に伐採等の対策を講ずる書面を県土木事務所と入間市が発送したとのことでした。

連絡の付かない一部所有者には担当者が直接訪問して指導したとのことで、依頼人様は書面受領後すぐに県土木事務所へ問い合わせたのちに当社へご相談いただきました。

ナラ枯れ樹木やその他の雑木等が県道や電線上へ被っており、落下枝や倒木時には事故や県道が不通となる他、県道のすぐ脇に八高線が通っているため少なからず影響が出るような状況となっていました。

現在、近隣の県道が長期の通行止め道路工事につき当該県道が迂回路となっているため交通が激増しており、事故が起こると大惨事になることが予測されて数年間危険な状態で放置されていました。

このような道路事情のため、道路使用許可を申請して長期間道路上からクレーンや高所作業車で道路沿いの危険木一列を伐採することが手続き上難しく、費用面からもあまり現実的ではありませんでした。

依頼人様としては可能であれば山林全範囲を皆伐して今後相当の期間、手入れや倒木等の危険が無くなるのであれば大規模に伐採したいとの考えも当初から伺っていました。

県道から様々な手続きによりクレーン等で道路際の一部のみを交通を妨げても施工するよりも、道路からある程度の範囲の立木を山側へ切り倒した方が費用が安く交通の妨げにもならないことを提案しました。

山林全てを皆伐するには多額の費用が掛かるため、万が一残存木が倒木しても道路等へ一切の影響のない範囲を帯状に伐採すること提案し、費用対効果を確認しました。

依頼人様の大規模に伐採してしまいたい意向と費用面から当面の危険範囲を皆伐する方法から、当社の山林内だけで完結する施工方法で予算面で折り合い、道路から概ね30m幅で伐採することで施工が決定しました。

当該山林に隣接の採石場側に今にも枝が折れそうな枯れナラが3本存在し、伐倒時の揺れや伐倒着地時の衝撃で枝が県道へ飛散することを防止するためにこれらはクレーン等を使用することが望ましい状況でした。

また、山林内へ切り倒した伐採材は今後万が一の滑落を危惧し、枝葉と細木類を除いて可能な限り丸太は搬出して欲しいとのことでした。

採石場側の樹木伐採と山林内伐採材搬出のため、採石場の承諾を取り付けてクレーン搬入と作業土場として使用できることとなり、伐採材を山林から下ろすことが可能となりました。

4月29日より雨天時や他現場での作業を除き、GW期間中を含め5月9日までの8日間で山林内の伐採とその伐採材をクレーンが届く所まで集材を完了しました。

道路際の立木を伐採する際に一時的に片側を規制するため、大型車の通行が減る連休時期を見計らって作業期間を設け、特に休日にその作業を実施しました。

5月15日より採石場へ25tクレーンとユンボを搬入して、クレーン伐採区域の伐採作業と林内で集材済みの伐採材吊り下ろしと造材を16日、20~22日の計5日間で実施しました。

伐採材はヒノキ等用材2台、ナラ等雑木4台の原木車満載で6台産出し、伐採材は林内残置不可とのことで作業土場までの搬出費が全工程のうち4日分を実費負担いただいており、材は全て無償で引き取りました。

最終日は午前でクレーン作業を終了し、午後は残った原木の搬出、作業土場の清掃原状復帰、敷鉄板・クレーン・ユンボの搬出回送を実施して灌木伐採等の軽作業を除く13日間の主作業を終了しました。

今後、県道側の県所有地と山林の境付近にある所有者不詳の灌木類を追加で依頼人様の負担で伐採し、県道からの見栄えを改善するためあと1日程度の軽作業を予定しています。

伐採現場全景(山林内皆伐完了後)

採石場内クレーン設置

枯れナラ枝吊り伐り

ヒノキ中径木梢端吊り伐り

コナラ短幹クレーン集材

ヒノキ全幹クレーン集材

全幹材土場吊り下ろし

ヒノキ中径木元伐り

コナラ全幹クレーン集材

枯れナラ元伐り

スギヒノキ用材搬出(全2台)

ナラ等雑木搬出(全4台)

コナラ幹癒着・傾斜木梢端吊り伐り①

コナラ幹癒着・傾斜木梢端吊り伐り②

コナラ幹癒着・傾斜木胴木吊り伐り

主作業施工後