平成30年10月9日実施
地元入間市の近所にお住まいのお客様より、自宅屋敷内にある目通り330cmのケヤキ大木の伐採の依頼がありました。
落葉による近隣への配慮で今回伐採することになり、当初は大型重機が使用できないことを見込まれて枝下ろしのみでもよいとのことでした。
ケヤキは敷地の東側に立っており、木の前には牛小屋が建っていて木の近くまで重機を接近させることができませんでした。
クレーンを設置する位置から木までの距離は約17m離れており、13tクレーンでは枝下ろしも難しい状況でした。
現場は古くから建ち並ぶ住宅街で周辺の道や屋敷への常口が狭く、当社近くの丘陵地の麓にある見晴らしのよい高台にありました。
クレーン屋さん立会いの下で事前に道路を計測した結果、隣人様の常口へクレーンを切り返しのために一時的に進入させていただければ、何とか16tクラスのクレーンが搬入可能であることがわかりました。
クレーンの設置位置からケヤキまでの距離が離れており、クレーンから遠い枝を吊り伐りする際にジブ2段拡張が必須であることから20tクレーンを搬入することにしました。
幹は枝下5mもあるため、胴木を長材のままで吊り伐りするためには60tクラスのクレーンを搬入しない限り、吊り出しできない重量が予想されていました。
屋敷内へ20tクラスを超えるクレーンの搬入は不可能で、20tクレーンでは胴木をそのまま吊ることは到底不可能な状況であるため、枝下ろしのみを20tクレーンで実施して胴木は裏へ伐倒することにしました。
当社以外にも数社に伐採の見積を取っていたそうですが、他社はどこも胴木を伐採して搬出することが一切できないとのことでした。
当社では胴木を伐出することが可能であることからケヤキを買取させていただき、伐採条件が悪いことから枝下ろし費用のみを頂いて幹の伐採搬出費を相殺しました。
このケヤキは地元地区では3年前に当社で伐採した「谷ヶ貫の大ケヤキ」に次ぐ大きさで、当該ケヤキを伐採後は今日まで地区内で第2位の目通りを誇ったケヤキの大木でした。
9月30日から10月1日に通過した台風24号による倒木の撤去依頼が殺到している状況でしたが、台風通過以前より9日に20tクレーンを既に予約しておりこの現場を優先せざるを得ませんでした。
天気は晴れる予報が出ていたことから予定通りに実施することになり、朝からクレーンを搬入して作業を開始しました。
クレーン設置と同時にジブを2段拡張していること、枝を吊り下ろす庭の上には電線が2本通っていることから枝は大き過ぎず適宜伐りやすい位置で伐り下ろしました。
午前中には下部の太枝を残した状態までの枝下ろしが終了しており、午後からはジブを格納してメインブームで太枝の吊り伐りを行いました。
太枝は直径50cm近い太さがあって長い状態で吊り伐りできず、現場内には当社の原木運搬が可能なトラックがどれも進入できないことから、伐採材はダンプで搬出するため概ね3~3.6mに伐る必要がありました。
また、ミニユンボでは積込みできない太枝はクレーンが居る際でないと積込みできなくなるため、本日伐採の応援に来てもらった地元の方に4tダンプを持ち込んでいただいて当日中に搬出しました。
胴木は二又の上5.5m少々の位置で胴切して幹のみを完全に残し、1日のうちにクレーンで可能なところまでを全て伐採しました。
明日、残した胴木をチルホールを用いて伐倒し、ケヤキに隣接する勾配のある幅員約2mの私道の農道から推定重量5.5tの胴木を搬出します。