2016年8月
埼玉県入間市 護岸崩壊により滑落したソメイヨシノ大木の緊急伐採
平成28年8月25日
狭山市の建設会社様より、22日に通過した台風9号の影響で入間市内の霞川の護岸が崩壊し、その影響で堤防のソメイヨシノが倒れているとのことで緊急の伐採依頼がありました。
前夜に緊急の電話があり、25日より開始する予定であった他現場が地盤の都合で延期になっていたので朝一番より現場入りして撤去作業を開始しました。
現場に到着すると護岸の上に生えていたソメイヨシノの大木が根こそぎ川に向かって倒れていました。
埼玉県から建設会社様への要請が夕方で当社への連絡が夜であったため、クレーンの手配が付かずユンボやユニックで撤去する必要がありました。
大木であるため処理できる業者が見つからず、県から建設会社様への連絡が大幅に遅れていたようでした。
建設会社様がホイール式油圧ショベルと4tユンボを持ち込み、ホイールショベルが材の引き上げ、ユンボが抜根と整地作業に使用されました。
作業開始時に入間市長も、川のすぐ側に集合団地があるため心配になって崩壊現場へ駆けて来られました。
県発注の工事のため伐り始める前に簡単な測量が実施され、当社では独自に目通りのみ計測したところ3.3mもある大木であることがわかりました。
撤去作業は枝分かれ部のみを先行して伐り落とし、枝や幹は大きな状態でホイールショベルで引き上げました。
足場が悪く、広葉樹の倒木であるため木には複雑な応力がかかっており、倒木上では安全帯が使用できないので見誤ると川へ転落する危険性が高い状況でした。
倒木は枝を全て取り払って根と幹を伐り離さずに残し、ユンボで根の周りに付着した土を落として重量を軽くしてからホイールショベルで引き上げました。
根と幹は引き上げてから伐り離しました。緊急で駆けつけているため90cm以上のチェーンソーを持ち合わせていないので、75cmのチェーンソーで伐り離しました。
倒木であるゆえに根元には土や石が付着しており、途中で切れなくなって刃を研いで2回も位置を変えて伐り直すことになりました。
材の引き上げと撤去は概ね午前で終了し、午後は発生材の積込・搬出と原状復帰、清掃して作業を終了しました。
県発注の工事のため、枝葉や根等の発生材処分には産業廃棄物マニフェストの発行が必要でした。
また、当日中に運搬処分業者を手配できないこと、さらに現場周辺の大通りは大型禁止に指定されているので、発生材は当社車両と建設会社様の車両で当社置場まで運搬し、後日処分業者に引き渡します。
埼玉県入間市 屋敷内のコメツガの伐採
平成28年8月8日午後実施
地元入間市の近所にお住まい方の紹介により、隣人のお客様より屋敷裏の土手にある樹高約15m、目通り170cmのコメツガの伐採の依頼がありました。
以前台風の時に大きな枝が落下したことがあったそうで、大きな木があると台風や大風の時に心配であるとのことから思いきって伐採したいということでした。
コメツガはこの地域では珍しい樹種で比較的大きい部類(中径木)に入るので、昔はツガ材が必要な業者が立木を買いに来たことがあったそうです。
依頼主であるおばあさんの姑さんが嫁いで来た時には、既に今のように大きかったと言われてきているので樹齢も100年を超えているようでした。
コメツガは家の裏の土手にあり、すぐ裏には公道や電線が通っていました。また、木の周りには母屋、蔵、池、電話線があるため伐り倒したり、枝などを伐り落とすことができませんでした。
公道にクレーンを設置するためには道路使用許可を申請したり、伐り下ろした材をすぐに片付ける必要があるため、庭にクレーンを搬入して作業することにしました。
幹は元から3m付近で曲って5m付近で二又になっており、材を3m以上で伐出する必要がないので13tクレーンで十分でした。また、庭で作業するためには路盤の都合上13tクレーンでなければなりませんでした。
丁度、半日作業で13tクレーンを使用する作業があったので新たにクレーンを手配する必要がなく、地元での作業であるため半日の伐採費用と枝葉の処分費用のみで作業を行いました。
東村山市での作業が終了後、当現場に移動して午後より作業を開始しました。この現場でも空師が木に登り、まずは二又に分かれた2本の太枝の上部5mをそれぞれ伐り下ろしました。
梢端部を伐採後、電話線や建物に接触する恐れのある枝を1本ずつ吊り伐りして除去しました。その後、二又より上の太枝をそれぞれ吊り伐りして、続けて胴木は2分割で胴切しました。
クレーンとコメツガとの距離は約15mもあるため、大きく伐り下ろす際はクレーンの作業能力に注意して伐採しました。
二又上の太枝が長さ5mで各約500kg、元木と2番玉が長さ2.5mで各約700kgでした。伐採後、元口で年輪を数えたところ樹齢は約100年でした。
国産のツガ材は比較的入手が難しく昔は価値がありましたが、現在でも入手は難しいものの需要が無いので材は無償で引き取らせていただきました。
胴木および発生材は当日中に全て搬出を完了して、半日で作業を終了しました。
東京都東村山市 墓地脇の枯れエノキの伐採
平成28年8月8日午前実施
以前東村山市内の神社で伐採した際の関係者の方の紹介により、その方の近所にお住まいのお客様より墓地の横ある枯れ始めたエノキの伐採の依頼がありました。
一部生きている枝があるものの多くが枯れたり枯れ始めており、以前大風が吹いた際に枯れた枝が落下して墓石に直撃したことがあったそうです。
枯れ枝の中には既にキノコが生えているものがあり、台風シーズンへ突入する前に対策しておきたいとのことでした。
木自体が細く、多くの枝が枯れているため直接登って枝を伐ったり、ウインチで曳き倒すことができませんでした。
また、墓地の入り口が狭く、軽トラならギリギリ入ることができるという状況であるため、小型の高所作業車も入れることができませんでした。
隣人様の駐車スペースをお借りすることができましたが、住宅街の中にあるため4t車級を進入させることが難しく、20m級の高所作業車も使うことができませんでした。
そこで、13tクレーンなら住宅街の中でも駐車スペースにも入ることができるので、クレーンでの枝下ろし・吊り伐りをすることにしました。
クレーンとエノキとの距離は約17mも離れていました。衝撃で折れてしまいそうな枝が非常に多いので、クレーンで空師を吊り上げて手作業で除去しました。
枝を全て伐採した後は、墓地のブロック塀の高さと同じに幹を胴切して欲しいとのことでしたので、太枝を全て吊り伐りしてから胴切をしました。
このエノキの所有者は依頼主様ではなく、隣接する畑の所有者の木のため発生材は全て現地に残置しました。
作業は午前中のうちに終了し、移動して午後より入間市でコメツガの吊り伐りを行います。